米長邦雄さん告別式　佐藤王将「人間離れした終盤力」

米長邦雄さんの告別式で弔辞を読む佐藤康光王将（日本将棋連盟提供） Photo By 提供写真

　１８日に前立腺がんのため６９歳で亡くなった日本将棋連盟会長の米長邦雄（よねなが・くにお）永世棋聖の告別式が２４日、東京都目黒区の円融寺示真殿で営まれた。将棋連盟専務理事の谷川浩司九段（５０）、前棋王の久保利明九段（３７）ら棋界関係者、衆院議員の平沼赳夫氏（７３）、平沢勝栄氏（６７）ら政界関係者、ファンら約７００人が参列し、別れを惜しんだ。

　将棋連盟棋士会会長の佐藤康光王将（４３）は弔辞で、米長将棋の魅力を「人間離れした終盤力」と表現。「米長先生の将棋から勝負の厳しさを学んだ。ファンに対する気遣いを忘れず、世の中をひきつけ、人々の感性をくすぐることはお手のものでした」と故人の人柄と、将棋の魅力を広めた功績をしのんだ。

　また、葬儀委員長を務めた谷川九段は「大胆かつ柔軟な発想で将棋界をけん引された。先生のおかげで将棋の伝え方、広め方に大きな可能性が生まれました。これをさらに育てていくのが私たち後輩の務め」とあいさつした。