STORY
完成した夢想世界。 それ自体はそれこそフロイトの時代から検証されてきた。 本人以外には到達できない精神世界の果てだ。 生死の海を渡って到達する、終局と、理想と、悟りの世界。 それを『彼岸』という。 独りぼっちの…ユートピアだ…。
                                  (本編より) 前作『黒の断章』での事件から一ヶ月。 事件は草薙のかつての同僚、山崎聡美・沢村人志両名の『二ヵ所同時刻自殺』という奇妙な現象でその鈍色(にびいろ)の幕を開いた。
――カンカンカンカンカンカン―― 事件を追うにつれて色濃く浮かび上がる過去の影。 そして響く踏切の音。
かつて候補生として警視庁の企画した心理分析官制度導入へ参加していた元精神科医の探偵、草薙の過去に関わる3年前の事件。
全てはそこへ辿りつく。 さらに――神と奉り上げられた自閉症の少年、鵺野の存在へと。
小さな漁村の奇妙な信仰『雲頭様(ワンズサマ)』とは?
その村を襲った11年前の村民9名の虐殺事件とは? そして――草薙の過去とは?
心理学と量子論をモチーフに展開する涼崎探偵事務所ファイル#第二弾。
――臍の緒だ、あれは臍の緒なんだ。              ・・・・・・・・・・   ああ…胎児なんだ…あれは、彼女の赤ちゃんなんだ――
NOTE
涼崎探偵事務所ファイル#2 『Esの方程式』
心理学と量子論をモチーフに扱った、涼崎探偵事務所ファイル#第二弾。 アボガドパワーズAVG第ニ回作品
CHARACTER
登場人物
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