もう一人のヒュプノメイド

作:kurukuru さん

私は催眠術が得意なメイド、瞳。今日は二人でご奉仕先に来ています。
ご主人様は奥様とお出かけ中。その間に広いお屋敷の掃除をしなければいけません。
だけど今日ペアを組んだ亜衣ちゃんは何かと問題が……
「ふぇええええん、せんぱ〜い!!この灰皿ぶつけてヒビ入っちゃいました〜!!」
「あ〜もう、しょうがないわねえ。後でご主人様にお詫びするから、もう応接間の掃除はいいわ。こっちのベッドルームの床掃除をお願い」
「怒られますかね〜!?ひょっとしてこの灰皿、百万円とかしたりして……どうしよう」
「しかたないでしょう、やってしまったものは。」
「そ、そーですよねっ……瞳先輩がいてくれたら大丈夫ですよねっ!!」
「だって……いざとなったら先輩の得意な魔法でちょこちょこってご主人様を誤魔化すことも出来るし……ふふふっ」
「……どういう意味?」
「あ!!……あれえ先輩、そんなびっくりした顔して……驚きましたかぁ?あたしが先輩の催眠術のこと知ってたこと……」
「馬鹿なことを言ってないで早く床を……」
「あれ!?この割れた灰皿くっつきそうですよ。ほら見てください先輩、こっちへ来て、近くで見てください」
「えいっ!!」
パアアアーン!!!
「な、何するの亜衣ちゃん!!そんなに粉々にしちゃったらご主人様に言い訳が……」
「先輩は動けません!!!」
「……!!」
「体がカチンコチンに固まって動かない!!……もう絶対に動かない!!」
「さあ先輩、あたしの目をよおーっく見てぇ……ほーら綺麗でしょう、あたしの目……まるでエメラルドのように緑色にきらきら光って……吸い込まれそうに……ほらぁ先輩の意識がすううーっと吸い込まれていきますよぉ」
「あ……」
「……そう、そうよ先輩は催眠術の名人ですもの。こうなったらもうあたしの言葉に逆らえないこともよおくわかってるわ……そう……もうあたしに逆らえない……逆らえない」
「……」
「先輩はあたしのものになるの……何でも素直に言うことを聞くあたしの僕に……さあ言ってごらんなさい、あなたのご主人様はだあれ?」
「……亜衣様……」
「やったあーっ!!完全にかかっちゃいましたぁ!!先輩油断しましたねぇ。あたしも実は催眠術、すっごーく得意なんですよぉ」
「先輩の業務日誌見たときから、わかってたんですよぉ。先輩が仕事先で催眠術使ってうまーくやってるってこと。他の人の目はごまかせてもあたしの目はごまかせませんよぉ」
「実は今日先輩と組んだのも偶然じゃないんです。きょう予定されていた娘にあたしが催眠術かけて……うふふっ」
「……」
「さあて、先輩には何してもらいましょうかぁ?お掃除はもちろんだけど、それだけじゃ面白くないし……そーだ、猫ちゃんになってもらいましょう」
「さあ先輩、あたしのこの手をじっと見つめて……そおら先輩はどんどん猫に変身していきますよぉ……ほら、ほ〜ら猫になる、ほらあ立っているのが辛くなってきたわ……体がぐーっと曲がってきた……さあ四つんばいになりましょう。その方がずーっと楽なのよ」
「……」
「あ、そーだ。猫ならそんなメイドの服を着てるのもおかしいですよね。さあ服を脱ぎましょう。そら、もう先輩は猫になったんだから服なんか着てるのが気持ち悪くてたまりませんよぉ……とっても気持ち悪い……そおら脱ぎたくなってきた……ほら、ほら脱いで……脱ぐととってもきもちがよくなりますよお」
「……」
「ほらあ、どうしたの?さっさと脱ぎなさい……ほら、ほら脱いで……脱ぐのよ!!」
「……脱ぐのは……」
「え?」
「あなたよ!!」
「……な、何を言ってるの……あなたは私の言葉に……」

「ほら、上着が消えた!!」(パチン!!)
「……え?……えーーーーーーっ!!!」
「あたしが指を鳴らす度に着てるものが一枚ずつ消えていくわよ。ほら今度はスカートよ!!」(パチン!!)
「やーーん!!」
「次はブラ!!靴下!!」
(パチン!!パチン!!)
「ひゃ、ひゃあーーーーん!!」
「最後は……」
「やめて!!先輩やめてくださ〜い!!」
「亜衣ちゃん、ちょっとおいたが過ぎたようね」
「せ、先輩……ひょっとしてぜんぜん催眠術に……」
「あたしを誰だと思ってるの?あなたの企みなんて最初から気づいてたわよ。あたしはね、ペアを組む相手には必ず初対面の時に催眠にかかってもらうことにしてるの。その方が何かとうまく仕事がやれるし……あなたみたいに悪巧みしてるような娘は事前にストップかけられるしね。ほら、これごらんなさい」
「あ!!あたしが割ったはずの灰皿が元通りに……」
「最初から割れてなんかいないわ。あなたが割ったと思いこんだだけ。ふふふ……でも相手の虚をついて一瞬に暗示を入れるタイミングはなかなか筋が良かったわよ」
「……」
「さてと、お仕置きに何をやってもらおうかしら。さっきあたしを猫に変えようとしてたわよね……じゃあお返しに犬なんかどう?」
「ひっ!!い……」
「そう、犬になって床をぺろぺろ嘗めてお掃除してもらうの。これってあたしの得意技なのよ、ウフフ」
「……ご、ごめんなさい、ごめんなさぁい!!ゆるしてくださぁい、せんぱ〜い!!」
「あたし先輩のこと尊敬してますぅ!!近づいたのも先輩のすごい催眠術を見たくて……あの、だから、だから……うぇええええーん」
「……まあいいわ。亜衣ちゃん可愛いから今回だけは許してあげる」
「ほらっ、服が元にもどるっ!!」(パチン!!)
「す、すごいですぅ!!……せんぷぁああああい!!ついて行きますぅうううう!!!」
「そのかわり残りの掃除、全部あなたがやるのよ」
「は、はいっ!!まかせてくださいですぅ!!」
「あの……こんど先輩の……その催眠術テク、教えて頂けますぅ?」
「考えておくわ」
「ただいまーっ」
「ほら、ご主人様のご帰宅よ。早く迎えに出てらっしゃい」
「はあ〜い!!」
(教えてあげるわ……そう、これからたっぷりと時間をかけて教えてあげる……フフフ)
「ただいま」
「お帰りなさいませ、ご主人さまぁ〜!!」
「……って、き、君!!その格好は……」
「え!?……え!!……ま、また服が消えて……」「い、いやああああああっ!!先輩〜っ!!」

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