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「お願いしますから動物なんかに変えないで。」 静香は必死に懇願する。 「だめよ。入学以来2年近くもネチネチと嫌がらせしてきたんだから、これくらいは当然 よ。まだ全然足りないくらいだわ。」 「これまでのことは謝るから!」 「ごちゃごちゃうるさいわねぇ。人間の言葉をしゃべれない犬になってしまいなさい。」 「それだけは勘弁して…。」 「静香、あなたはこれから犬になるの。フフ、犬になるととっても楽しいわよ。」 真里亜は静香の頬に手をあて、優しい声で暗示を与え始める。 「ああ、やめて…。」 恐怖と羞恥で張り裂けそうな静香の心に真里亜の暗示がゆっくりと溶け込んでいった。 魔女のマリオネット 第5話「魔女誕生」(作:びーろくさん)より引用 |