【伊藤あずさ】秋田大医学部医学科の今年春の入試で、筆記は高得点だった女子受験生(18)が、前後期とも面接で0点で不合格になった。受験生は「結果は仕方ない」としつつ、中学時代から患った病気や高校に進学しなかったことの影響ではと気にし、「採点基準が知りたい」と訴える。大学は「総合的に判断した」と説明している。
この受験生は秋田県在住で、中学2年の冬から、めまいや立ちくらみを起こすようになった。自律神経のバランスが崩れて血圧などが調整できなくなる「起立性調節障害」と診断された。成長期に多い病気だ。
県内の進学校に合格したが、通学などに不安があり、進学をあきらめた。高校1年にあたる年に、高校卒業程度認定試験に合格。その頃には治療の必要もなくなり、普通に日常生活を送れるようになった。主治医の影響もあり、「医師になりたい」と志した。