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J2上位を快走!湘南・チョウ監督(5月9日)
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【グラニュース】グラ無冠 最後までちぐはぐ2012年2012年12月24日 紙面から
名古屋グランパスは横浜Mと0−0のまま延長戦でも決着がつかず、PK戦の末6−7で敗れた。来季J2に降格するG大阪は延長でC大阪を2−1で振り切って2大会ぶりのベスト4進出を決めた。柏は大宮に3−2で逆転勝ちし、4大会ぶりに準決勝進出。鹿島は、J2勢で唯一勝ち残っている千葉に1−0で競り勝った。 最後に残っていた希望の糸がむなしく切れた。120分間で決着がつかずに迎えたPK戦は、互いに譲らず8人目。田中隼のシュートは魅入られたように横浜MのGK飯倉が飛んだ方向へ吸い込まれていった。準々決勝で横浜MにPK負けした1年前と、まるで同じ結末だ。 残酷な形で敗戦が決まるとストイコビッチ監督は着ていたベンチコートを投げ捨て、足早にロッカーへ引き揚げた。延長戦で神懸かり的なセーブを連発したGK楢崎は「PK戦では1本しか止められなかった。責任は重大です」と無念さをにじませた。 充実の戦力を擁してタイトル総取りを狙ったシーズンが、まさかの無冠でジ・エンド。天皇杯優勝で手に入るアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)出場権も逃した。失望感だけが残る2012年になった。 試合はちぐはぐな一年間を象徴していた。ピクシーはFW起用を続けていた闘莉王を公式戦8試合ぶりに本来のDFで先発させ、「完璧だった」と狙い通りに守りを固めた。ところが一方の攻撃陣が決定機で空回り。MF藤本は「2点くらい取れたのに」と嘆いた。 守備が踏ん張れば、得点を奪えず。闘莉王をFWに上げれば守りが崩壊する。狂った歯車はとうとうかみ合わなかった。楢崎は「最後までこういう感じで終わってしまった」と嘆いた。 試合後はロッカーで緊急ミーティングが開かれた。ピクシーは「今年はアンラッキーな部分もあったが、これも人生の一部だ。誇りを持とう」と意気消沈する選手を慰めた。池渕社長自ら「今年は悔しい一年だったが、来年は優勝しよう」と奮起を促したという。 グランパスは短いオフをはさみ、1月28日に新シーズンのスタートを切る予定。FW永井は「攻撃のバリエーションを増やさないと。いい形で崩せるようにしたい」と早くも課題を口にする。主力は来季もほぼ変わらない。「無冠」からの再出発は、険しい道のりになりそうだ。 (木村尚公) PR情報
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