キセキの世代7人目のおにいさん (須野 瑠威)
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コミック1巻目からのスタートです。
第1Q 黒子は僕です
帝光中学校バスケットボール部。部員数は100を超え、全中3連覇を誇る超強豪校。
その輝かしい歴史の中でも特に【最強】と呼ばれ無敗を誇った―
10年に一人の天才が5人同時にいた世代は【キセキの世代】と言われている。
――が、【キセキの世代】には奇妙な噂があった。
誰も知らない、試合記録も無い。
にも関わらず、天才5人が一目置いていた選手がもう一人―――
【幻の6人目】がいた――――と。
そしてもう1つ。【キセキの世代】と同等の才能があり、帝光中学校にいたにも関わらず、
バスケ部にいなかった天才―――【無名の天才】がいた―――と。
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――私立誠凛高校――
「ラグビー興味ない!?」
「日本人なら野球でしょー」
「将棋とかやったことある?」
「水泳!!チョーキモチイイ!」
ワイワイ…ガヤガヤ…
「…進め~ん!!ラッセル車持って来い!」
「さっきから10分で5mも動けね~(泣)」
そんな中を一人の少年が勧誘を受けず本を読みながら歩いていた。
「それかブルドーザーでガーッと!」 サッ
「キレすぎだろ…」
スタスタ…
「あ!キミ本好きなの?文学部とかどうですか?」
少年に気づいたかと思いきや…
「いやコレマンガなんで」
「いやマンガも立派な本だよ。それに小説も読むでしょ?」
少年の後ろの少年に話しかける。
――部活ブース案内――
【バスケ】
「じゃ、ここに名前と学籍番号ね」
「はい。あとは…出身中学と動機…?」
「あ、そこら辺は任意だからどっちでもいーよ」
「…(なかなかの素材ね…)」
「…っと、ひーふー…今10人目か。もーちょい欲しいかなー」
「(勧誘の方はどうかなー?がんばって有望そうなの連れて来てよねー)」
「来ました。新入生…(泣)」
「わあっ!?」
「バスケ部ってここか?」
「(連れて…来られとるやんけー!?)…うん(汗)」
「(しかも目の前に野生の虎でもいるみたいなド迫力…!!何、コイツ…!?)」
「…で知ってると思うけど誠凛は去年できたばっかの新設校なの。上級生はまだ二年だけだから、
キミみたいに体格よければすぐに…」
「そーゆーのいいよ。紙くれ。名前書いたら帰る」
「え?(中学はアメリカ…!?お~なるほど本場仕込み!?)」
「(火神大我君…か。どっちにしろタダ者じゃなさそーね)」
「あれ?志望動機はなし…?」
「……別にねーよ」 クシャ
「どーせ日本のバスケなんてどこも一緒だろ」 ヒュッ…カシャ
「…?」
「こっ…こえ~~!!あれで高一!?」
「てゆーか、首根っこ掴まれて帰って来た理由が知りたいわ…(けどあの表情は…?)」
「それは…」
『…あのー…、バスケ部ですよね?ココ…』
「ええ、そうよ(あー、普通の希望者が…)って、でか!?」
「えっ、キミ何㎝!?」
『えっと…確か204㎝…?そんなにでかいですか?』
「十分すぎるくらい大きいわ…。入部希望?」
『あっ、はい』
サラサラ…
『じゃあ、これで…。…あ、一枚集め忘れてますよ。』
スタスタ…
「あ、ありがとう…黒子…テツヤ…(あれ~?ずっと机番してたのに…全く覚えてない)
…って、帝光バスケ部出身!?」
「ええっ!?あの有名な!?」
「てか、さっきの子も帝光中出身…。今年一年ってことは【キセキの世代】の!?
うわーなんでそんな金の卵の顔忘れたんだ私!!さっきの奴はアメリカ帰りだし…
今年一年ヤバい!?」
――体育館――
「よーし全員揃ったなー。一年はそっちな」
一年「なあ、あのマネージャー可愛くねー?」
「二年だろ?」
「けど確かに!もうちょい色気があれば…」
キャプテン「だアホー違うよ!」 バキキッ
「「ぁいてっ!」」
「男子バスケ部カントク相田リコです。よろしく!!」
「「「「「ええ~!!?カントク!?(あっちじゃねーの!?)」」」」」
リ「ありゃ顧問の武田センセだ。見てるダケ」
一年「(マジかよ!?)」
「(てかアリなの!?)」
リ「……じゃあまずは、シャツを脱げ!!」
「「「「「えええ~~!!?なんで!?」」」」」
「……なんだコレ……」
リ「キミちょっと瞬発力弱いね。反復横とび50回/20secぐらいでしょ?
バスケやるならもうちょいほしいな。
キミは体カタイ。フロ上がりに柔軟して!
キミは…」
「マジ…!?合ってる…」
「どゆこと!?」
「てか体見ただけで…?」
キャプ「彼女の父親はスポーツトレーナーなんだよ。
データをとってトレーニングメニューを作る。毎日仕事場で肉体データを見続けてるうちについた特技
【体格を見れば彼女の眼には身体能力が全て数値で見える】
(まあ、カントクたる所以はそんだけじゃないけどな…)」
火「…なんだよ?つか寒みーんだけど」
リ「(~~~なっ、何コレ!?全ての数値がズバ抜けてる…こんなの光一男子の数値じゃない!!
しかものびしろが視えないなんて…うっわ生で初めて見る……天武の才能!!)」
キャプ「カントク!いつまでボーッとしてんだよ!」
リ「はっ、ごめんっっ。で、えっと……」
キャプ「全員視たっしょ。アイツでラスト」
リ「あっそう?…れ?……黒子君と橙閃君てこの中にいる?」
「あ!そうだ帝光中の…」
「え!?」
キャプ「帝光ってあの帝光!?」
「黒子!黒子いるー!?あと橙閃!」
リ「(あれー?あんな強豪にいたんなら視りゃすぐにわかると思ったんだけど…)
橙閃君は遅刻らしいわ。黒子君は今日は休みみたいね。いーよじゃあ練習始めよう!」
?「あの…スミマセン。黒子はボクです」
リ「……きゃぁぁあ!?」
キャプ「うわぁ何?……うおっっ!?ダレ?」
「いつからいたの!?」
黒「最初からいました」
「ウソォ!?」
リ「(目の前にいて気づかなかった…!?…え?今、黒子って言った!?ええ!?
てゆーか…カゲ薄っすっっ!!)」
「…え?じゃあつまりコイツが!?【キセキの世代】の!?」
「まさかレギュラーじゃ…」
キャプ「それはねーだろ。ねぇ黒子君」
黒「…?試合には出てましたけど…」
キャプ「だよなー…うん?」
「え?…え!?」
「「「ええええ~~!?(信じらんねぇ~!!!)」」」
ガラッ…
『すいませーん…て、あれ?…バスケ部、ここですよね?』
リ「…え、ええ。あ、そうだ!ちょうどいいわ。橙閃君と黒子君、シャツ脱いで!」
黒「え?着ちゃった…」
『??…は、はぁ…』
火「(なんなんだアイツらは…!?)……!?」
「オイ ちょっと聞きたいんだけど…帝光中とかキセキのなんたらとか」
――マジバーガー――
火「(キセキの世代ね……そいつらならもしかして…)ぐおっっ!?」
黒「どうも…育ち盛りですね」
火「どっから…つか何やってんだよ?」
黒「いや、ボクが先に座ってたんですけど。人間観察してました。
あと、ボクだけじゃなくて…」
『俺もいるよ、えっと…火神君?』
火「うわぁ!?てか、お前…でか!」
『そ、そんなに大きい…?俺よりでかい人いるけど…』
火「(こいつよりでかいのいんのかよ…。てか、黒子みたいなのが日本一の…!?
…つーか、は?…人間観察!?)……それよりちょっとツラ貸せよ。これ食ってから」
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リ「(…あれはどーゆーこと?彼は何者なの?能力値が低すぎる…!!全ての能力が平均以下…。
しかもすでにほぼ限界値なんて…。とても強豪校でレギュラーをとれる資質じゃない…!!
…そして、橙閃君。彼はその真逆…能力の数値の限界が見えなかった…!!あとで聞いてみても
彼は帝光中学校出身なだけで、バスケ部なわけじゃなかった…。なのにすでに火神君と同じ…
いえ、それ以上の能力がある…!二人は一体…!?)」
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火「オマエら…いったい何を隠してる?」
黒「『…?』」
火「……オレは中学二年までアメリカにいた。日本に戻ってきてガクゼンとしたよ。
レベル低すぎて。オレが求めてんのはお遊びのバスケじゃねー。もっと全力で
血が沸騰するような勝負がしてーんだ。…けどさっきいいこと聞いたぜ。
同学年に【キセキの世代】って強い奴らがいるらしーな。オマエはそのチームにいたんだろ?
オレもある程度は相手の強さはわかる。ヤル奴ってのは独特の匂いがすんだよ。
…が、オマエはオカシイ。弱けりゃ弱いなりの匂いはするはずなのに…
オマエは何も匂わねー。強さが無臭なんだ。確かめさせてくれよ。オマエが…
【キセキの世代】ってのがどんだけのもんか。…橙閃はいいぜ。強そうだ」
黒「…奇遇ですね。ボクもキミとやりたいと思ってたんです、1対1」