据え置きゲームは絶滅種か 売上高減…新型投入で復活の可能性も

2012.12.24 05:00

 フィンランドのロビオ・エンターテインメントが開発した「アングリーバード」のような割安なモバイルゲームが人気を集める中、一部のアナリストは任天堂の「Wii(ウィー)」やソニーの「プレイステーション(PS)」、米マイクロソフトの「Xbox」のように200~300ドル(約1万6800~2万5300円)もする据え置き型ゲーム機は「捨てられたおもちゃの島」行きの運命にあるのではないかとの見方に傾いている。

 米調査会社NPDグループによれば、パッケージ化されたゲームソフトウエアの2011年の売上高は、08年に付けたピークの117億ドルを22%下回った。ハードウエアの今年1~10月の売上高は前年同期比30%減少した。ロビオの最高マーケティング責任者、ピーター・ベスターバッカ氏は据え置き型ゲーム機を「絶滅危機種」と表現する。

 しかし任天堂、マイクロソフト、ソニーとゲーム開発業者はあきらめていない。任天堂によると、11月18日に米国で発売した「Wii U(ウィーユー)」(価格は約300ドル)は第1週に40万台を販売した。

 一部のアナリストは、近年の減少傾向を示すゲーム業界のデータはダウンロードされたコンテンツからの収入が含まれておらず、全体像を伝えていないと指摘している。(ブルームバーグ Robert Levinson)