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[裂き縄の儀式]
裂き縄の儀式とは黄泉の門を封印し、あの世の霊をこの世に出さないために行われる儀式の総称。

儀式は十数年に一度行われ、その間に生贄となる巫女を選び育てる。

12月13日、巫女の両手足、首を縄で裂き、その縄を使って黄泉の門を封じる。
詳細は以下項目ごとに説明。


●目隠し鬼の儀式(鬼遊びの儀式)

12月26日、氷室一族の中から7歳の女の子を集め目隠し鬼を行う。
「目隠しの面」を被った鬼が、同じ部屋の中で少女たちを次々と捕まえ、最後まで残った少女を「縄の巫女」とする。
また、一番最初に捕まった少女は次の「目隠し鬼」となる。
目隠し鬼は儀式の前に目を潰される。


●縄の巫女

目隠し鬼の儀式により選ばれたその日より、現世への思いを絶ち、魂を清めるため氷室邸の座敷牢に軟禁される。
裂き縄の儀式が行われるまでの10年間、本来座敷牢から出ることは禁じられていたが、最後の巫女霧絵の時代には氷室邸の中庭に出ることを許されていた。
成長と共に両手両足に、儀式の行われる17歳には首に縄を巻きつける。


●裂き縄の儀式

縄殿にて巫女の両手両足を4人の神官が、首を氷室家当主が、それぞれ特殊なからくりを使って引き裂く。
巫女の汚れなき魂は、引き裂かれたその縄に宿る。
この時の縄を神官がより合わせ、出来たものが「裂き縄」と呼ばれる。


●御縛りの儀式

神官の手により「裂き縄」を使って、黄泉の門を縛り封じること。



─しかしこれほどまでに凄惨で残酷な儀式によって完成した「裂き縄」でも、黄泉の門を封印することは難しい。
裂き縄を十数年ごとに新しいものに替えねばならないことからもそのことが窺える。

魂となり門を封じる巫女の苦しみは想像を絶する。


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