「米報道官も巻き込み……」韓国がPSY「江南スタイル」国家ぐるみで“ゴリ押し”中
いまK-POPシーンで最も注目されているのが、韓国人アーティストのPSY(サイ)だ。中肉中背の体に、どこぞの独裁者を思わせる風貌、それでいてアップテンポなダンスミュージックに乗せて軽快なダンスを披露している。彼のシングル「江南スタイル」のPVは、YouTubeで再生回数4億5,000万回を突破。全英シングルチャートでも1位に輝き、全米ビルボードのシングルチャートでは2週連続2位を記録している。
日本では日韓関係の影響もあり「誰?」といった状況だが、韓国メディアは連日「PSYは世界的スターだ」とヨイショしまくりだ。
その舞台裏について、韓国人ライターは「日本と違い、韓国はK-POPも国家事業のひとつなんです。彼らが世界で活躍することで外貨獲得にもつながるし、韓国文化のイメージアップにもつながると考えている。国が全面バックアップしているんです」と解説する。
マスメディアもPSYの知名度アップに躍起だ。今月3日に開かれた米国務省ヌランド報道官の定例会見では、韓国の聯合ニュースの記者がいきなり「旋風を巻き起こしている『江南スタイル』を知っているか?」と質問を浴びせた。これに同報道官は「私は知らないが、娘は知っているだろう」と回答。後日、ヌランド報道官が「江南スタイル」の動画を見て、記者に「良かった」とメールを返すや、翌日の紙面には「ヌランド報道官も『江南スタイル』を絶賛」という見出しが躍った。
さらに、国連の潘基文(パン・キムン)事務総長も、9日に行われたAFPとのインタビューの中で「江南スタイル」について異例の言及。同曲のビデオを「何回か見たことがある」と語り、PSYが韓国のポップ音楽とユニークなユーモアのセンスを世界の人々に広めたことを「とても誇りに思います。素晴らしいことです。音楽の世界に言語は必要ありません。それこそが音楽の力、心の力なのです。こういった芸術の促進を通じ、私たちは他の文化と文明をより良く理解できます」と絶賛した。
こうした露骨なまでのヨイショについて、先の韓国人ライターは「すべては国家事業だから。国際舞台の場で『江南スタイル』に触れれば、それは世界に打電される。今後もメディアとスクラムを組み、“PSY=先進国・韓国の象徴”という考えでプロモーションしていくに違いありません」と語る。
まさに国家ぐるみの“ゴリ押し”といったところだが、こうした韓国の方針が世界に受け入れられるかどうかは、これから試されることになりそうだ。
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