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【日米同盟と原発】

極秘文書に科学者81人の思想選別

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朝永氏、南部氏もリストに

 日本の原子力再開をめぐり、当時の政府高官らが1954(昭和29)年2月に作成した極秘文書には、後にノーベル物理学賞を受賞する学者やその恩師らも思想選別の対象になっていた。

 2008年にノーベル賞を受賞した京産大の益川敏英教授の恩師として知られる名古屋大教授の坂田昌一(43)。素粒子論をリードした当時若手の科学者だったが、文書では「極左派」。「保守政府での原子力研究に反対している。左派の一部や中立系の学者の大部分は米国に依存することを排している」と記載された。

 1965年にノーベル賞を受賞した東京教育大(現・筑波大)教授の朝永振一郎(47)は「中立」。日本学術会議で原子力再開を提案した阪大教授の伏見康治(44)は「原子力に熱心、左」とされた。81人の科学者リストには08年にノーベル賞を受賞した当時33歳の南部陽一郎シカゴ大名誉教授らも含まれていた。

 

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