浅田真央、全日本2連覇も「まだ、昔の自分に戻っていない」
全日本選手権・女子FS
フィギュアスケートの全日本選手権が23日、札幌市の真駒内セキスイハイムアイスアリーナで行われ、女子フリースケーティングでは、浅田真央(中京大)がフリー130.75点、総合193.56点で2年連続6回目の優勝を果たした。2位にはフリー126.41点、総合183.67点で村上佳菜子(中京大中京高)が、3位には全日本ジュニアを制した宮原知子(関大中・高スケート部)がフリー120.36点、総合180.55点で表彰台に立った。
■世界選手権に向け「さらなるレベルアップを目指す」
「今日は良かった部分と悪かった部分があったと思いますが、今後に向けた課題がたくさん見つかりましたし、次も頑張ろうという気持ちになりました。まず、(ダブル)アクセル−(トリプル)トゥループとルッツを跳べたことが一番大きかったです。本番ではいつも通り滑るだけでした。世界選手権に出られるとしたら、そこまでの約3カ月で自分の中でずっと言い続けているレベルアップをするために、この試合で最高の演技をしようと思っていました。でも、それができなくてすごく悔しい思いがあります。練習ではようやく形ができてきていると思うので、これからさらなるレベルアップを目指したいです。
自分は3回転−3回転やトリプルアクセルをやっていた時期があり、それを成功させてようやく喜びを得られると思うので、今は(演技に)納得した感じはありません。まだ全然、完ぺきに(昔の)自分に戻っていないので……」
――演技構成点は非常に高いが、手応えは?
「ショートもフリーも自分自身すごく気に入っているプログラムですし、自分でも(プログラムに)魅せられているところがあります。もちろんスケーティングの滑らかさや力強さも、見ている方に伝わっているのかなと思います」
――悪かった部分はあったか?
「失敗してしまったことが引っかかっているのですが、良かった部分もあったと思います。苦手意識のある(ダブル)アクセル−(トリプル)トゥループやルッツがうまくいったのは練習の成果かなと思います。練習でもほとんど失敗しないので、後半戦に向けてそれが続けば良いなと
ショートは慎重になりすぎていました。フリーでは最初のジャンプのときに軸がふらついて、足が締まっていなくてクロスできなかったので、『危ない』と思ったら、やっぱり回転不足になってしまいました。後半のジャンプはちょっと疲労もあったと思いますが、飛んだ感じは『大丈夫だ』と思って飛んだので、タイミングが合わなかったかなと」
――レベルアップするために、具体的にどういった部分をより高めていくのか?
「プログラム全体において、この緊張感の中で滑るとどうしても小さなスケーティングになってしまうと思うので、もう少し練習のときから攻撃的な気持ちを持って滑る練習をしたいなと思います」
■自信は「ひとつずつ終えた演技を積み重ねて」つけていく
――優勝が続いているが?
「優勝という結果だけを見れば、自分が頑張ってきたように思うのですが、それが自信にはなっていません。今回、自分がやった演技は自分が一番よく分かっているので、ひとつずつ終えた演技が徐々に積み重なって自信になっていくのかなと」
――ショートとフリーのスピードについては?
「以前に比べてスケーティングスキルも評価されるようになってきて、練習でも手応えをつかんできています。ただ、(佐藤)信夫先生には『まだスピードと勢いが足りない』と言われているので、練習からその勢いを出せるようにしていきたいと思っています」
――今と昔でモチベーションは変わったのか?
「あまり変わらないです。一つ一つの試合で自分ができることを100パーセント出していきたいという思いがあります。トリプルアクセルや3回転−3回転を入れていたときがあったので、そのレベルになって、どこまで自分ができるかを楽しみにして頑張りたいと思います」
<了>
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