韓国大統領選:朴氏、文氏ら立候補 保革一騎打ちに…告示
毎日新聞 2012年11月25日 20時21分(最終更新 11月25日 23時11分)
【ソウル澤田克己】12月19日投開票の韓国大統領選は25日、告示され、与党セヌリ党の朴槿恵(パク・クネ)候補(60)と最大野党・民主統合党の文在寅(ムン・ジェイン)候補(59)ら6人が立候補を届け出た。届け出は26日に締め切られ、27日から本格的な選挙戦が始まる。無所属の有力候補だった安哲秀(アン・チョルス)氏(50)が出馬を辞退し野党有力候補が一本化され、選挙戦は事実上の保革2大政党の一騎打ちとなった。
報道各社の世論調査によると、朴氏と文氏はともに40%前後の支持率で大接戦となっている。安氏支持層の5割前後が文氏を支持する一方、2割前後は朴氏支持に流れており、「安票」の争奪戦が激化している。
大企業を重視する李明博(イ・ミョンバク)政権の経済政策で広がった所得格差の是正や、経済活性化が最大の焦点。朴氏は不必要な規制の撤廃を掲げ、文氏は若年層中心の雇用創出を訴えている。
朴氏は記者会見で「国民が望む責任ある変化と新しい政治、新時代を必ず作る」と訴え、国会議員辞職を表明した。韓国では、議員辞職しなくても大統領選に出馬できるが、あえて背水の陣を敷いた形だ。
一方、文氏は「(安氏と)政策の99%は一致している」と強調し、「新しい政治へ向けた安氏との共同宣言を必ず実現させる」と語った。議員辞職については「当選してから」とした。