ブックリスト登録機能を使うには ログインユーザー登録が必要です。
  貞子さん 作者:レイ
貞子さん、突撃訪問


貞子。


知らない人は少なくないはずの、その名前。
貞子自体に関してはそんなに興味を持っていないのだが、今の状況を考えたら、この言葉しか浮かばない。



めっちゃ長い黒髪。
白い服。
ボロボロになってしまっている体。


そして、TVから這い寄ってきている。


それって、貞子以外の何ものでもないよな?



その貞子さんが、俺の部屋に突撃訪問している真っ最中だ。

理由は、「貞子」のビデオを友人から借りて、夏の暑さを少しでも克服できるようにみようとした時。

ビデオをつけた瞬間、急に井戸が映り・・・そこからは分かるはずだ。


その貞子さんはもう胴体の半分まで出て来ていて、俺の体を引きずり込めるくらいの距離まで近づいてきた。

「お、おい、何だよお前?」

貞子は俺の服の袖を掴む。
弱々しい。だけど、どうしても俺に何かを伝えたい。

そんな強さだった。
ついその一所懸命さに無言になると、貞子がゆっくりと顔を上げた。
きっと恐ろしい、見たくもないような表情なんだ、と思い、俺は思わず目を閉じた。

数秒の沈黙。
恐る恐る俺が目を開けると、驚愕の光景が俺の瞳に映った。




「・・・え!?」
ちょ、ちょっと待てよ。なにこいつ。









超可愛いじゃねぇか!?

俺はその顔をまじまじと見た。
【貞子】の通り、白い肌。だけど、凄く綺麗な色。
【貞子】の通り、長い黒髪。サラサラじゃねぇか、おい。
【貞子】の通り、白い服。だけど普通に似合っていた。



そして、貞子は口をゆっくり動かした。

「・・・うぅ、お腹、空いた・・・」
「・・・え」






評価
ポイントを選んで「評価する」ボタンを押してください。

▼この作品の書き方はどうでしたか?(文法・文章評価)
1pt 2pt 3pt 4pt 5pt
▼物語(ストーリー)はどうでしたか?満足しましたか?(ストーリー評価)
1pt 2pt 3pt 4pt 5pt
  ※評価するにはログインしてください。
ついったーで読了宣言!
ついったー
― 感想を書く ―
⇒感想一覧を見る
※感想を書く場合はログインしてください。
▼良い点
▼悪い点
▼一言

1項目の入力から送信できます。
感想を書く場合の注意事項を必ずお読みください。


+注意+
・特に記載なき場合、掲載されている小説はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
・特に記載なき場合、掲載されている小説の著作権は作者にあります(一部作品除く)
・作者以外の方による小説の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この小説はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この小説はケータイ対応です。ケータイかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。
小説の読了時間は毎分500文字を読むと想定した場合の時間です。目安にして下さい。