特集ワイド:「宇宙人」こと鳩山元首相に聞く ゆらぐ日中問題、オスプレイ配備、エネルギー

毎日新聞 2012年10月09日 東京夕刊

インタビューに答える鳩山由紀夫元首相=須賀川理撮影
インタビューに答える鳩山由紀夫元首相=須賀川理撮影

 鳩山 小沢さんが離党までして、同志と行動を新たにしたということは、まだこの国を変えなければという意欲を持っているからでしょう。私は、政権交代とは既得権益との闘いだったと考えています。鳩山、小沢はそれと闘おうとして敗れた。ならば闘わないでおこうというのが菅、野田両政権で、そのことが民主党全体への失望感になっている。菅、野田両政権は小沢さんさえ外せば人気が回復すると思い込み、排除したが、結局支持率はどんどん下降してしまった。既得権との闘いをもう一度やりきれるかどうかが、民主党が生き残れるかどうかの最大のカギです。小沢さんはその闘いをもう一度やろうと今は準備をしているのでは。なりを潜めている時が一番不気味なんです。

 −−橋下徹大阪市長を党首とする新党「日本維新の会」をどう見ていますか。

 鳩山 私の政権の時に地域主権の会議があり、当時大阪府知事だった橋下さんは地域主権についてよく理解したうえで発言し、人当たりも良くて好感を持ちました。一方、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)への参加を主張するなど新自由主義的なところは私のような「保守リベラル」とは相いれません。

 −−そんな中で、鳩山さんはどう行動するのですか。

 鳩山 民主党代表に野田首相が再選され、自民党では安倍晋三総裁が誕生し、橋下市長が人気を博している。3人とも基本的にはタカ派。「3・11」もあって国民が自信を失っている時は、どうしても強いイメージの政治家の待望論が出てくる。領土問題でも強いことを言うと喝采を浴びる。しかし、それでは答えは出ません。この国は永久に戦争を起こさない、平和的に解決していくと決めたのですから、常に対話路線でものごとを進めていかないといけない。とすれば、もう一度、保守リベラル層を結集する流れをつくっていかないとこの国の将来は危ない。そのために一役買いたいし、小沢さんもその一人だと思います。

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 ■人物略歴

 ◇はとやま・ゆきお

 1947年、東京生まれ。東京大工学部卒。米スタンフォード大博士課程修了。86年の衆院選で初当選(旧北海道4区=現9区)。当選8回。09年9月から10年6月まで第93代首相

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