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【大リーグ】

マー君 来オフにもメジャー挑戦 楽天側、入札制度容認の可能性も

2012年12月23日 紙面から

伊達政宗のカブトをかぶり、WBC優勝トロフィーの写真を手に笑う田中(竹村和佳子撮影)

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 侍エースがメジャーに挑戦だ。来年3月に行われるWBCの日本代表エース候補、楽天・田中将大投手(24)が22日、仙台市内の球団事務所で契約更改を行い、3年総額12億円プラス出来高払いで一発サイン。将来的に大リーグに挑戦したい意向も初めて表明した。オフごとに契約を見直す条項が加えられ、球団側も早ければ来オフにもポスティングシステム(入札制度)でのメジャー移籍を容認する見通しだ。来季の年俸は8000万円増の4億円。25歳を迎えるシーズンでの4億円到達は史上最年少で、1998年に当時オリックスのイチロー(ヤンキース)が4億3000万円、2011年に同日本ハムのダルビッシュ有(レンジャーズ)が5億円で契約したのに次いで3人目。

 松坂大輔、岩隈久志、ダルビッシュ有らに続いて、田中も海を渡ることになりそうだ。契約更改後に「最大限の評価をしてもらい、気持ち良く判を押しました」と満面の笑みで報告すると「将来的にそういう(メジャー挑戦の)希望があることを、初めて球団に伝えさせてもらった」とメジャー挑戦の意思を表明した。

 3年契約を交わしたものの、ポスティングでのメジャー移籍を見据え、来オフ以降に契約を見直す条項を付けることができた。「今回は希望を伝えただけで、具体的にいつという話はしていないが、来年のこの時期に話し合う場を設けていただくことを(契約に)盛り込んである」と話し、楽天側も早ければ来季のシーズン後に大リーグ移籍を認める見通しだ。

 球団の先輩だった岩隈も同様のシナリオを描いた。08年オフに3年総額11億円の大型契約を結び契約をあと1年残した10年オフに球団がポスティングでのメジャー挑戦を容認。その時は独占交渉権を得たアスレチックスとの交渉が決裂し、楽天に残ったが、昨年オフに海外FA権を行使してマリナーズに移籍した。

 公私で親しいダルビッシュが昨オフにポスティングでレンジャーズに移籍したことも引き金になった。田中は「初めからあこがれていたわけではない。プロで6年間が終わり、野球に限らず近い世代がどんどん世界の舞台で活躍している姿を見て、よりレベルの高い所でやってみたい気持ちが芽生えてきた」と話した。

 今季はシーズン序盤に腰痛で約1カ月戦線離脱。その後も右脇腹痛などで思うような投球ができない時期があり、10勝4敗と物足りない数字に終わった。この借りを返さずにはいられない。

 「僕が投げられなかったことで、チームが4位に終わったことに責任を感じてる。来季はチームの優勝のために投げることしか考えていない」。メジャー挑戦の夢はいったん胸にしまい、優勝を花道にするつもりだ。 (竹村和佳子)

(金額は推定)

 

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