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楽天・田中、3年総額12億円 「将来はメジャー挑戦」
 | 契約更改を終え、記者会見で笑顔を見せる東北楽天・田中 |
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東北楽天は22日、仙台市宮城野区の球団事務所で契約更改交渉を行い、田中将大投手が3年総額12億円プラス出来高払いで更改した。来季からの年俸は4億円で、今季より8000万円の増となる。初めて米大リーグ挑戦の意向を表明した24歳の田中は、同世代が世界で活躍していることに触れ「自分もやってみたい」と希望を口にした。
田中は契約内容について「けがで離脱してしまったが、数字以上に最大限の評価をしていただいた」と笑顔で語った。 25歳を迎えるシーズンでの4億円到達は史上最年少で、1998年のオリックス時代のイチロー外野手(ヤンキース)が4億3000万円、2011年の日本ハム時代のダルビッシュ有投手(レンジャーズ、宮城・東北高出)が5億円で契約したのに次ぎ3人目。加藤康幸チーム統括本部長は「日本球界トップの投手としての評価をさせてもらった。チームに絶対必要な選手で、ファンも長く見続けたいという思いがあることを考慮し、複数年契約を結んだ」と説明した。 田中は今季、腰痛で約1カ月戦線を離脱するなど故障に苦しんだが、シーズン終盤に調子を取り戻して4年連続2桁勝利となる10勝(4敗)を挙げ、最多奪三振(169個)のタイトルを獲得した。(金額は推定)
◎大リーグ挑戦を表明/来季終了後 移籍可能に
田中が将来、メジャーに挑戦する意向を表明した。「野球人として、レベルアップし続けたい。より高いレベルのところでやりたいという気持ちがあった」。契約更改後の記者会見で、真っすぐ前を向いて言い切った。 もともとメジャーに憧れがあったわけではない。「自分に近い世代がどんどん世界を舞台に活躍している」。野球に限らず、ゴルフやサッカーでも田中と同世代の選手が次々に海を渡っていることが刺激になった。「気持ちが芽生え始めたのは今シーズン。球団には早く伝えようと思った」。契約更改交渉の場での意向表明となった。 最短で2015年オフに海外フリーエージェント(FA)権を得る。その前に、ポスティングシステム(入札制度)での移籍も可能だが、「(挑戦の時期が)いつかというのは具体的にはない」。今は来シーズンのことしか頭にない。「とにかく優勝するために投げるだけ。しっかりとコンディションを整えて臨みたい」。故障に苦しんだ今季は10勝止まり。巻き返しに懸ける思いは強い。 開幕前の3月にはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)がある。「自分が中心となってやっていかなければならない。たくさん投げてチームに貢献したい」。日本のエースとして、世界へアピールする格好の舞台となる。(安住健郎)
2012年12月23日日曜日
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