16日投開票の衆院選で、選挙運動の報酬として商品券を渡したとして、北海道警は22日、道12区で初当選した自民党の武部新氏(42)陣営の造船会社専務佐藤文彦容疑者(65)=稚内市宝来3丁目=を公職選挙法違反(買収)の疑いで逮捕し、発表した。道警は、認否について「明らかにできない」としている。
捜査2課によると、佐藤容疑者は、会社の女性従業員数人に対し、武部氏への投票を呼びかける電話を有権者にするよう依頼。公示後の数日間、同党稚内支部に設けられた選挙事務所で電話をかけさせ、投開票日後に社内で報酬として1人当たり1万円相当の商品券を渡した疑いがある。
武部氏は「法の順守を徹底していたので驚いている。ご心配をおかけし申し訳ない。真相は分からないが、捜査の推移を慎重に見守りたい」とのコメントを出した。
武部氏は、同党幹事長を務めた父・勤氏の後継として立候補し、4人が争った道12区で約9万1千票を得て、次点の候補に約3万8千票の差をつけた。