選挙違反:自民・武部氏の後援会幹部を逮捕 買収容疑
毎日新聞 2012年12月22日 21時00分
衆院選の選挙運動の見返りに商品券を配ったとして、北海道警稚内署などは22日、道12区(オホーツク、宗谷管内)から立候補して初当選した自民党の武部新(あらた)氏(42)の後援会幹部で造船会社「稚内港湾施設」専務の佐藤文彦容疑者(65)=稚内市宝来3=を公職選挙法違反(買収)の疑いで逮捕した。今回の衆院選を巡り道内で選挙違反が摘発されたのは初めて。
容疑は衆院選期間中の4〜15日のうち数日間、自社の社員で武部氏陣営の運動員の女性数人に、稚内市内の会社事務所から支持を呼びかける電話をかけさせ、17日以降に報酬として1人当たり1万円相当の商品券を渡したとしている。同署は佐藤容疑者の認否について明らかにしていない。同署は22日、佐藤容疑者の勤務先など数カ所を家宅捜索した。
武部氏は元自民党幹事長の父勤氏(71)の後継候補として同党公認で出馬。新党大地前職の松木謙公氏(53)に約4万票差をつけ、9万1208票で初当選した。
武部氏は「法の順守を徹底していた中での報道で驚いている。支援いただいている皆様に心配をかけ、申し訳ない。真相はわからないが、捜査の推移を慎重に見守りたい」とのコメントを出した。【金子栄次、佐藤心哉、渡部宏人】