「IQテストで計測されるような知能は数学的能力を身に付ける初期の段階では重要だが、その後の能力の成長にはモチベーションの方がより大きな役割を果たす」と生徒の数学的能力の発達に関して長期の研究を行った村山航氏は結論している。
小学校5年生3520人をその後5年間観察した結果、村山氏は、生徒の自信と良好な学習習慣が生得的知能より重要な役割りを果たしていることを発見した。
IQなどの知能は生徒の学習能力を測る上で重要な指標と考えられているが、別の研究によれば、大学生の化学の成績を予測する上で、入学前のSATテストの成績より自信の方が2倍も関連性が強いという結果になっている[PDF]。
村山氏はこの最新の研究で、学校は教える内容よりもむしろ学習の心理学にもっと注意を払うべきだとしている。実際、アメリカでは大学生の半数近くがドロップアウトしていることを考えれば、教育においてモチベーションは見過ごされている重要な要因だといえそうだ。
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(翻訳:滑川海彦 Facebook Google+)