「中国に売るなんてまったく考えていません! 冗談でも私の口から出る話ではありません」
こう憤るのは、鹿児島県西之表市の馬毛島のうち99・6%の土地を所有する「タストン、エアポート」の立石勲会長(79)だ。種子島の沖12kmに浮かび、面積8.2km2と無人島としては国内で2番目に大きい馬毛島は、米海軍の空母艦載機の発着訓練の候補地である。この島に滑走路を建設し、自衛隊の基地として整備した上で米軍に利用してほしい防衛省は、現在、島を取得すべく立石氏と交渉中だ。
だが、それに冷や水をかけたのが『週刊ポスト』(11月16日号)だった。「日本の領土・馬毛島 地主が『島を中国に売る!』と言い出した」との見出しで、立石氏が防衛省との交渉を打ち切り、中国に売り渡すと報じたのだ。〈(馬毛)島がいま政府関係者の関心を集めている。発端は、(中略)立石勲氏のこんな発言が政府に伝わったからだった。『中国の企業が何社か接触してきている。日本の対応次第では売ってもいい』〉(抜粋)と書かれ、ネット上には立石氏を売国奴扱いする書き込みが溢れた。現在、尖閣諸島や竹島の領有権問題で中国・韓国との関係が悪化する渦中にあり、過剰な反応につながったのであろう。
だが、当の立石氏はこう反論するのだ。
「香港やマカオ、上海の不動産開発業者の仲介役を名乗る人物らが私に接触してきたのは事実ですが、私は日本の国防のためにこの島を使ってもらいたいと思っていますから、相手にもしませんでした。どうしてこんな話になるのでしょうか」
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