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【埼玉】

高坂小校区見直さず 東松山市教委諮問審議会採決 

 東松山市教育委員会が、市立高坂小学校の校区の一部を隣接小学校に変えるなどの校区見直しを諮問した「市立小・中学校通学区域審議会」が二十日夜、見直しするかどうかを採決した結果、賛成委員が条例で規定された三分の二に達せず、見直しが行われないことになった。見直しは高坂小の児童数増加などが背景だが、同小は校舎改築工事が昨年終わったばかり。「市教委の見通しが甘いのでは」と父母らから批判の声が出ていた。

 高坂小の校区内では土地区画整理事業による住宅開発が進んでおり、市教委は現在、十七学級・約四百六十人の同校が、転入・転出を考慮に入れない場合でも六年後には二十二学級・約六百四十人になると予想。このため、高坂小と同小児童が進学する南中学の通学区の一部を、児童・生徒減で小規模化が進む隣接の桜山小・白山中学の通学区に変更することを計画し、今年九月、通学区域審議会に諮問していた。

 十月から始まった審議会では、市教委が通学区の変更内容に応じた三案を提示。白山中では顧問になる教員も少ないため、部活動の種類が限定されてしまうなどの問題点が挙げられた。一方、高坂小の校舎改築が終わってまもなく、教室不足の可能性が明らかになったことに対して、批判の声も上がった。

 十七人の委員のうち見直し賛成一一、反対六という結果となった二十日の採決について、PTA関係者は「市教委が採決を焦り、票読みを誤ったのではないか」と推測していた。

 中村幸一教育長は「見直しは行わないことになったので、(多目的室の改装など)事務局で対応を考えていく」と語った。 (中里宏)

 

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