スペイン最古の原発、時期を繰り上げ早期廃炉へ/ルモンド紙(12月18日)
12月16日、スペイン国内で最も古いサンタマリア・ガローニャ原発(1971年稼働開始、稼働歴42年)より最後の電源が抜かれた。スペイン北部のブルゴス県(注)に位置する同原発は、2011年に福島原発事故が起きて以来、安全体制の不備を理由に環境保護を訴える関係者より強い非難を浴びてきた。
「ガローニャ原発は世界で最も古い6つの原発の一つです。福島原発事故の後で実施が義務化された安全耐性試験(ストレステスト)の規準を全く満たしていないと考えられます。」
環境保護団体グリーンピースは数ヶ月前、このように指摘した。
スペイン政府はもともと、同原発を運営・管理するエンドサ社とイベルドローラ社からの要請を条件に、2019年までの稼働延長を承認していた。しかし2社は今年9月に要請を行わない方針を発表、2013年7月に同原発を廃止することを決定した。今回の措置は、2013年1月より新たに施行されるエネルギー法に基づく課税を避けるため、2社が同原発の廃炉に先立ち電源切断を決めたもの。
(抜粋、一部編集)
(注)ブルゴス県はスペイン北部に位置し、県都のブルゴス市は歴史建築と美食で知られる(人口18万人)。中世に建設されたサンタマリア大聖堂はユネスコの世界遺産に登録されている。
●元の記事:「スペイン最古の原発、予定より早期に廃止」/ルモンド紙(12月18日)
(« La plus ancienne centrale nucléaire d’Espagne ferme plus tôt que prévu », Le Monde, 2012.12.22)
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