政治「竹島の日」式典を見送り 安倍自民、日韓関係改善に現実路線2012.12.21 21:08

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「竹島の日」式典を見送り 安倍自民、日韓関係改善に現実路線

2012.12.21 21:08 安倍晋三

 自民党は21日、島根県の「竹島の日」(2月22日)にあわせた政府主催の式典の開催を来年は見送る方針を固めた。先の衆院選の総合政策集に「竹島の日を政府主催で祝う式典を開催する」と明記していたが、竹島を不法占拠する韓国で2月25日に朴(パク)槿(ク)恵(ネ)氏の大統領就任式が予定されていることから、日韓関係の改善を優先すべきだと判断した。

 安倍晋三総裁は21日、都内で記者団に対し、「(朴氏は)韓国にとって初の女性大統領で、われわれも大変期待している。日韓関係を発展、改善させていきたい」と強調。竹島の日の式典については「総合的な状況を踏まえて考えていきたい」と述べた。

 自民党の石破茂幹事長も同日のTBS番組で、「式典をやることで日韓関係がものすごく悪くなって喜ぶのはどこか。北朝鮮はどうみているか。米国から見たら『日韓がガタガタするのはやめてくれ』ということはある」と指摘した。

 安倍氏は、日米同盟関係を再構築したうえで、中国や韓国、ロシアなどとの関係を緊密化させる方針を示してきた。日韓両国で首脳が交代することをきっかけに、まずは韓国との関係改善を急ぐ構えのようだ。

 安倍氏は衆院選後、靖国神社参拝について「いま申し上げるのはつつしむ」とし、根拠もなく慰安婦募集の強制性を認めた河野談話の見直しも「急がない」などと慎重に発言している。外交でも当面は「安倍カラー」を封印し、安全運転に努めるようだ。

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