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JR常磐・仙石線一部ルート移設 5駅位置変更認可
東北運輸局は21日、東日本大震災で被災したJR仙石線と常磐線の一部ルートの移設に伴い、計5駅の位置を変えるJR東日本の計画を認可した。被災区間の復旧に向けた最初の法手続きで、JRは今後、ルートや駅舎構造の変更認可、用地取得などを経て工事に入る。仙石線は2015年度内に全線、常磐線は17年春に原ノ町以北の運転再開を目指す。 5駅は仙石線が陸前大塚−陸前小野間の東名と野蒜(ともに東松島市)。常磐線が駒ケ嶺−浜吉田間の新地(福島県新地町)、坂元、山下(ともに宮城県山元町)。東名と野蒜は各500メートル、新地は300メートル、坂元と山下は1100メートルずつ内陸側へ移す。 認可したのは事業基本計画変更で、JRが鉄道事業法に基づき申請していた。仙台市宮城野区の東北運輸局で、長谷川伸一局長がJR東日本の里見雅行仙台支社長、小池邦彦水戸支社長にそれぞれ認可書を手渡した。 ルート移設で仙石線陸前大塚−陸前小野間は、現行より1.2キロ短くなる。常磐線駒ケ嶺−浜吉田間は逆に600メートル長くなる。JRは沿線住民の強い要望がない限り、5駅の名称は変更しない方針。仙石線は早ければ年明けに、次の法手続きとなるルートなど鉄道施設の変更認可を申請する。 東北運輸局の長谷川局長は「鉄道の運行再開は被災地の復興に不可欠」と強調。里見支社長は「仙石線の一日も早い運転再開を目指す」と語り、小池支社長も「常磐線復旧にはさまざま課題もあるが、しっかりやりたい」と述べた。
2012年12月22日土曜日
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