熊本市開票ミス:職員に時間外手当100万円 疑問の声も

毎日新聞 2012年12月19日 15時03分

 熊本市の衆院選の開票作業が相次ぐミスで大幅に遅れたことに伴い、予定超過分の職員の時間外手当が約100万円となることが市への取材で分かった。自らのお粗末さで超過勤務が発生しながら手当を支払うことに、市選管は「実際に職員が作業にあたっているので支給しないというわけにはいかない」と恐縮するが、市民からは「おかしい」との声も上がっている。

 市選管によると、集計システムの誤りや投票者数の入力ミスに加え、渋滞に巻き込まれて投票箱の到着が遅れるなどミスが続出。確認に手間取り、開票作業が終了したのは午前5時半ごろとなり、片付けも含めて最後の職員が開票所を出たのは午前6時を過ぎていた。

 市選管は当初、開票結果の確定を小選挙区は午前1時、比例代表は午前2時を予定していたが、それぞれ約1時間、約2時間半も遅れた。このため開票に関わった職員約900人のうち、選管職員や票の集計担当者ら計約110人が予定より2時間半〜3時間長く勤務。1時間当たりの時間外手当は1人平均約2800円で、単純計算すると余計に支払うことになる手当は計約100万円という。

 しかし、同市選管は前回衆院選でもミスが頻発。今回も集計システムを業者任せでチェックしないなどずさんな体制が露呈し、高浜幸事務局長が「検証と改善に努める」と陳謝していた。熊本市の主婦(33)は「身内のミスで経費が増えるのはおかしい」と憤っている。

 07年の島根県知事選では、同県浜田市選管でミスによる開票遅れがあり、作業で中心的な仕事をした選管職員ら11人が残業代の一部計16万円を自主返納した例がある。【松田栄二郎】

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