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仏大統領 アルジェリアで演説12月21日 10時47分
フランスのオランド大統領は、北アフリカのかつての植民地、アルジェリアで演説し、両国のしこりとなってきた歴史問題について、「植民地支配は不当でアルジェリアの人々に苦痛を与えた」と認めたうえで、協力して新たな歴史を築こうと呼びかけました。
アルジェリアを訪問しているフランスのオランド大統領は20日、首都アルジェ近郊で、上下両院の議員を前に演説しました。
フランスはアルジェリアを植民地として132年にわたって支配し、独立戦争の末、ちょうど50年前に独立を認めた歴史があり、アルジェリア国内には、植民地時代の過ちを認めて謝罪するよう求める声が根強くあります。
演説でオランド大統領は、謝罪の言葉は示さなかったものの、「アルジェリアの人々は、植民地という不当で粗暴な制度のもとに置かれた。植民地支配が人々に苦痛を与えたことを認める」と述べ、具体的な虐殺事件を挙げて過去の過ちを認めました。
そのうえで、フランスがかつて敵対したドイツと協力関係を築いたように、アルジェリアとも新たな歴史のページを開きたいと呼びかけました。
ことし、左派の社会党から17年ぶりに就任したオランド大統領としては、過去と率直に向き合う姿勢を内外に示すねらいがあるとみられます。
演説を聞いたアルジェリアの議員からは、「大きな一歩だ」といった評価が聞かれる一方、「期待していたのは謝罪だった」といった意見も聞かれ、歴史認識の問題を乗り越えることの難しさもうかがわせました。
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