村上晴彦氏の一方的な退社と今後の株式会社常吉につきまして。
※弊社の雇用を離れた人物記載に関しましては、敬称を付して記載いたします。
【 謹告 】
平素は弊社製品をご愛用いただき、誠にありがとうございます。
さて、先般来一部で話題にされております、弊社の元代表取締役・村上晴彦氏の一方的な退社についてでございますが、こちらは事実でございます。2012年10月、取引先への連絡、社内への引継ぎもなく、また株主の承認も確認もなく、突如代表取締役を辞任し、一方的な職場放棄による退職という内容です。その後も、約一ヶ月残留した元役員とともに、いくつかの不正を行っている痕跡が見受けられますため、現在は告訴も視野に入れての調査中、という状況でございます。このような職場放棄、不祥事により混乱を招いておりますこと、平素よりご愛顧いただいておりますお客様、ファンの皆様、お取引先様、関係者の皆様方に、謹んで深くお詫び申し上げます。なお、弊株式会社常吉の製品につきましては、可能な限り、引き続き存続させていく努力をいたしますので、今後ともご支援賜りますよう、重ねてお願い申し上げます。
◆経緯(2012年12月初旬までの経緯)
この件が発生いたします以前より、弊社株主、複数の旧役員、村上氏の三者それぞれに分離の希望がありました。村上氏からの希望もふまえ、双方の弁護士を通じて解決方法を模索しております最中でした。そうしたところ、11月初旬になり、10月19日時点ですでに村上氏が退社していることになっているという事態が判明したのです。当然ながら、常識の範疇を逸脱した職場放棄による不祥事となります。11月末に至り、この内容において全役員に役職存続希望の可否を問いましたところ、ひとまず役員全員が退社する、という現状に至りました。12月2日ごろ、村上氏による退社の報告があった、という内容を複数のお取引先様よりいただきました。こちらも実際の内容といたしましては、上記のとおり職場放棄というべきものになります。その後の不正、不祥事の調査もありますため、現時点でお伝えできる内容はここまでとなります。なお、その後に判明いたしました全容はこの先こちらのブログにて随時お知らせさせていただきます所存でございます。
◆新・代表取締役就任のご挨拶 (小川健太郎より)
◇ご挨拶
このたび、村上氏に代わりまして代表取締役に就任いたしました、小川健太郎と申します。弊社DVD『アカメへの挑戦』の出演でご存知の方もいらっしゃるかと思います。
私は有限会社エクストリーム、釣り竿ブランドのTULALAという別の会社を運営に参加しております。一昨年、事故により実釣取材は引退いたしましたが、多くの釣り人の皆様のおかげで十数年も釣りの業界に携わらせていただいております。そしてこれは、以前よりおつきあいさせていただいておりました前代表の村上氏、及び弊社株主である植村、弊社Tsunekichiブランド商品とファンの皆様のおかげでもございます。私の一番苦しい時期に、助けていただいたのがTsunekichiのファンの皆様なのです。この場を借りて、厚く御礼申し上げます。
今回、11月の初旬にこの事件の知らせを受けまして、調査過程を観察しておりましたが、罪なき製品群にとっても、ファンの皆様にとっても、非常に残念な内容へと日々刻々と変化しております。これにより急遽、新代表の依頼をお受けいたしました次第です。今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。
◇愛着ある製品群への思い入れのために。
私がこれまで手がけて参りました仕事は一貫して、常に誰かひとりのため、モノのため、のみで構成されています。これはキレイごとではなく、単なる個人的な思想です。経済的視点ではまず起き得ない、今回の新代表への就任に至ります原動力は、何よりも、以前よりファンの皆様と同じような気持ち、目線で接して参りました、愛着ある、Tsunekichiの製品群への思い入れのためです。
釣りという遊びの中において、『自身ならではの釣果』という結果を出せる製品には、唯一無二の思い入れが宿る、と信じております。たとえ村上氏がどのような人間であったとしても、氏の手で削りだした製品、尋常ではないこだわりは、優秀な日本製のルアーの中でも、極めて最高級の、銘を打つべき製品群といえます。今後何年経過したとしても、手に持つと『光る』ような錯覚に襲われるほど、鬼気迫る説得力を持っているのも事実です。
これら愛着ある製品の供給を、このような事件で失ってしまう不安を考えますと、全く他人事ではなく、耐えることができませんでした。私ごときではございますが、ユーザー様のお気持ちの負担を少しでも軽くできればと僭越ながら願っております。
今後の不祥事の処理を考えますと、「尚一層のご愛顧を賜りますよう…」とは簡単なことではございません。ひとつひとつ、まずはユーザー様の大切な製品群の存続に努めて参りますので、これからの新たなTsunekichiに、ご支援を賜われましたら幸いです。
◇残留を決意された社員の皆様、関係者の皆様へ。
今回の件に一切惑わされず、残留を決意されました社員の皆様、本当にありがとうございます。若くてうらやましい限りです。今回の面接において、心から好き放題、たくさんの夢を語っていただいたおかげで今後の方針が見えて参りました。全部叶いますし、叶えます。まずは社内の整理からですが、一人でも多くのお客様に喜んでいただける商品をお届けしましょう。幸いにして、退職された方々に支払っていた製作のコストが下がった分、一つ一つのクォリティを上げることが現時点から可能となっています。今一度、在庫製品を一個単位で見直して再度検品し、「事件後のほうがTsunekichi製品は完璧な状態で出荷されている」というスタンスを築くことで、失った信頼を少しだけ取り戻すことができると思います。肝心の私が、村上氏ほどの有名人ではないので「少しだけ」を少しずつしかできません。でも、この地球には、その蒔いた種が必ず実る理が在ります。別の会社ですが、そういう竿を作りました。また、製品を愛して育て続ければ、何度も実りを迎えますし、色褪せることはありません。別の会社ですが、そういうワームを作りました。そんな、製作という面においては私などよりももっと偉大なあの村上氏がこだわり抜いたものがここにはすでにあるのですから、それを身近で知っている我々が愛して育て続けましょう。いつか多くの方に再び理解される日が来ると思います。これからの関係者の皆様の苦難を思えば心苦しいのですが、何卒、よろしくお願い申し上げます。
◆弊社新製品および、村上氏による他社での行為につきまして。
◇ユーザー様各位
現在進行中の商品以外の弊社の新製品は、業務上の混乱を避けるため、当面の期間、カラー違い、ウェイトの違いなどの範囲内での販売以外は進行できませんのでご了承下さい。
◇メーカー様各位
弊社と村上氏との間で上記紛争状態となっている関係で、今後村上氏がルアー販売に関連する取引を行った際には弊社より村上氏に対し何らかの法的措置を検討せざるをえないことが想定されます。現段階では円満な解決が不可能な状態、と一方的にされてしまった形ですので、特にメーカーの皆様にはあらかじめご了承いただけましたら幸いです。
★12/20追記:スタイルシートが崩れておりました。申し訳ございません。さらに、スタイルシートを訂正した際、字間が詰まり、文章全体が小川の意見にとれる雰囲気を、日中の長時間にわたり作り出してしまいました。実際には太字の部分が会社側の表明で、斜体の部分が小川のご挨拶です。混乱を招きましたこと、スタッフ一同、深くお詫び申し上げます。(内容のほうは一切変更しておりません。)