スクープ情報満載 渾身のぶちぬき大特集
12・16 総選挙の面白すぎる結末【Part1】
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■衝撃の選挙結果が判明 「ナマ数字」ぜんぶ見せます! 自民・294議席圧勝 民主・わずか26 橋下−石原維新は97 |
■'09年選挙とまったく同じ現象 |
■憲法改正も実現しそうな自民の勢い |
■無党派層が動けば結果は変わる |
■あの大物議員が落とされる! |
■現職総理の落選はあるのか |
■激戦区大阪「ここが見所」 |
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3万人の有権者が下した最終決断は、予想を大幅に上回る自民の圧勝、維新の躍進、そして民主消滅だった。国民を欺いてきた民主党も遅まきながら気付いたはずだ。有権者を舐めてはいけない、と。
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【第1部】本誌が全国300選挙区で3万人にアンケート 全選挙区の「当落」丸分かり ●民主党は小選挙区でわずか5勝●岡田克也、前原誠司、枝野幸男もアウト●維新は第2党に大躍進●自民では小池百合子、野田聖子が敗れる波乱も●自民にこんなに勝たせていいのか
衝撃の選挙結果が判明 「ナマ数字」ぜんぶ見せます! 自民・294議席圧勝 民主・わずか26 橋下−石原維新は97
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'09年選挙とまったく同じ現象
11月28日水曜日の午後3時40分、福岡市役所前広場。野田佳彦総理が予定より40分以上遅れて姿を見せ、かすれた声で「こんにちは」と呼びかける。それに応えて拍手をするのは関係者ばかりで、第一声を聞いただけでかなりの数の聴衆がその場を離れた。
「今日見るのが、総理として最後だろうから。最後の姿くらい見とこうかと」
友人たちと来ていた50代女性の一言が、けっして多いとは言えない観衆の気持ちを代弁していた。20分ほどの演説の間にも、その場を離れる人は後を絶たない。最後もやはり関係者の拍手に送られて、その場を後にした野田総理に声援が飛ぶことはなく、演説開始時点から3分の2ほどに減ってしまった観衆の静まりかえった様子が、かえって民主党政権に対する失望の深さを表していた。
12・16総選挙を前に、野田総理をはじめとした民主党議員たちも、逆風の強さを日々感じていることだろう。だが、ここまで有権者の怒りが凄まじいとは思いもよらなかったはずだ。
小選挙区で民主党が得られる議席、わずか5。
本誌は11月23日〜26日の4日間にわたって、全国300の衆院選小選挙区から各100人、合計3万人の有権者に「次期総選挙でどの党の候補者に投票するか」などを聞いた。上からの表に各選挙区ごとのナマ数字を記したが、その結果はあまりに衝撃的なだった。
詳細な結果を紹介する前に、簡単にこの調査について触れておく。調査は民間調査会社がインターネットを使って行った。安倍晋三総裁が「ネトウヨ」と呼ばれる人たちの間で絶大な支持を受けているが、本調査では特定候補の支持者が一人で複数回投票することができないようになっており、回答者の男女比はほぼ五分五分。下は20歳から上は80代まで幅広く回答を集め、平均年齢は43.3歳だった。
総選挙を前に、新聞やテレビが連日のように世論調査結果を発表しているが、その母数はせいぜい1000人程度。たとえば直近の朝日新聞と読売新聞(ともに11月26日付)の調査では、朝日が有効回答1016人、読売が1090人。いかに今回の調査が大がかりで、実際の投票行動をより忠実に反映するものか、お分かりいただけるだろう。
では、調査結果の中身について見ていこう。先に述べたように民主党候補のうち、小選挙区で当選するのはわずかに5人。千葉4区から出馬する野田佳彦総理はなんとか議席を守ったが、自民党元職に17対15と、2票差まで迫られた。
「総理は党の方針に反対する者はいらないという考え方で、純化路線を突き進んでいる。仲間を斬り捨てるのかという党内の批判にも耳を貸さず、岡田克也副総理や前原誠司国家戦略相など選挙に強いと言われる人たちと再出発するつもりだ。たとえ100議席を下回っても、自民党と連携すれば大臣ポストが回ってくるかもしれないとソロバンをはじいている大臣経験者もいます」(民主党若手議員)
勝敗ラインを「比較第1党」と言いながら、内心では100議席を割ることも覚悟しているという野田総理だが、笑わせてはいけない。小選挙区5に比例の21を足しても合計26議席。これが3万人の有権者が下した審判である。
「選挙に強い」はずの前原氏の京都2区でさえ、民主候補に入れると答えた人はたった4人。しかも、同選挙区は橋下・石原連合の「日本維新の会」や、嘉田由紀子滋賀県知事が旗揚げしたばかりの「日本未来の党」に合流した小沢一郎氏の元「国民の生活が第一」の候補、みんなの党の候補が出馬していない(11月28日現在。以下、候補者の状況はすべて同日現在)。つまり、第三極の風圧がなくても、この程度の支持しか得られていないのだ。
岡田氏にしても同様で、三重3区に第三極候補はおらず、実質的には自民との一騎打ち。にもかかわらず、13対18で自民新人候補に敗れている。
選挙に強いと言われている二人ですら、このザマなのだから、他は推して知るべし。北から安住淳幹事長代行(宮城5区)、玄葉光一郎外相(福島3区)、枝野幸男経産相(埼玉5区)、菅直人前首相(東京18区)、田中眞紀子文科相(新潟5区)、細野豪志政調会長(静岡5区)などが敗北。
維新の牙城である大阪では藤村修官房長官(7区)、辻元清美氏(10区)、平野博文元官房長官(11区)、樽床伸二総務相(12区)が維新候補らの後塵を拝した。
ここから見えてくるのは、たとえ閣僚級の大物だろうが、無名の1回生議員だろうが、民主党の看板を掲げている限りは投票したくないという有権者の心理である。
比例区での投票先を聞いた質問でも、民主党は6.1%の支持しか集められず、自民党の16.1%、日本維新の会の13.6%に大きく差を開けられての3位となった。
本誌は前回'09年の政権交代選挙でも今回と同様の調査を行っている。このときは自民党所属議員とあらば、ベテランも新人も関係なく落選予測が相次いだ。その結果、実際の選挙でも自民党は303議席から119議席にまで激減。民主党が112議席から308議席に伸ばした。小選挙区制の選挙では、オセロの駒が次々に引っ繰り返るような事態が起きることを目の当たりにしたのである。
今回は、それとまったく同じ現象が、民主党に起きている。民主党が前回選挙で得た議席の10分の1以下の26議席に止まるという今回の調査結果も、けっして非現実的ではない。
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