横粂氏、マックで再出発？　衆院選落選、貯金使い果たす

引っ越し作業がほぼ終了した横粂勝仁氏の事務所 Photo By スポニチ

　衆院選で再選を果たせなかった議員が大量に出た永田町の議員会館では２０日、投開票日翌日から秘書らが進めてきた引っ越し作業が、ほぼ終了した。その中の１人、横粂勝仁氏＝無所属＝は、外食大手チェーン「マクドナルド」への“転職”を検討していることが分かった。

　落選で年間約３０００万円の歳費がゼロになったばかりか、今回の選挙で貯金を使い果たし、残ったのは「数百万円の借金」（関係者）という。秘書も全て解雇し、戻ってくる供託金３００万円も返済に充てるため、体一つの再出発となる。

　菅直人前首相と対決するために国替えした東京１８区＝武蔵野市、府中市など＝から、国政復帰を目指し政治活動を続けることを決めたものの、ネックとなるのは家賃など生活費の捻出。そんな時、秘書から「何もしない期間があるなら、アルバイトでもした方がいい」とのアドバイスを受け、以前にアルバイトで働いたことがある「マック」を思いついたという。

　時給は地域や時間によって異なるが、選挙区の店舗なら８００〜１０００円。勤務時間が比較的自由に選べるアルバイトなら、朝晩に行う駅での街頭演説や集会開催にも支障はない。ほかにもコンビニやファミレスなどでのバイト生活も検討。選挙戦で知名度が上がっている今なら、どこへ行っても“名物店員”として話題になる！？

　次の選挙まで、マック店員への転身について横粂氏は「選択肢の一つ」としている。ただ「（議員になる以前の）弁護士としての活動を再開し、早く軌道に乗せることが第一」と話し、バイトはあくまでも“食いつなぎ”のようだ。

　≪東京１８区の結果≫自民党の土屋正忠氏が８万４０７８票で当選。菅氏は７万３９４２票で比例復活。横粂氏は４万４８２８票。維新の五十嵐勝哉氏、未来の杉村康之氏、共産党の柳孝義氏と続いた

　◆横粂　勝仁（よこくめ・かつひと）１９８１年（昭５６）９月１０日、愛知県生まれの３１歳。０５年に東大法学部卒業、司法試験合格。０６年にフジテレビ恋愛バラエティー「あいのり」に出演。０９年の衆院選に民主党公認で神奈川１１区から出馬。自民党の小泉進次郎氏に敗れるが比例で復活当選。昨年６月、菅内閣不信任決議案の採決で賛成票を入れ除籍された。