瑞浪の中2自殺:控訴棄却 父が会見「怒り通り越し悲しい」 被告側は「妥当だ」 /岐阜
毎日新聞 2012年12月20日 地方版
瑞浪市立瑞浪中2年の女子生徒(当時14歳)が06年に自殺したのはいじめが原因だと遺族が元同級生らを訴えた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁は19日、控訴を棄却した。名古屋市内で記者会見した生徒の父(50)は「尊い命が失われたのに裁判での扱いが軽い。怒りを通り越して悲しい」と述べた。
父は初めに「控訴審でも有利な証拠を出せなかった。勝つ見込みが少ないと予想していた」と淡々と話した。一連の問題では、学校と市教委はいじめがあったことを認めている。行政と司法で認定が食い違ったことについて、父は「同級生らに法廷での証言を断られ、立証が難しかった」と悔しがった。
提訴した理由については「裁判以外に被告側と話し合う場がなかった。(市教委などに)配慮してほしかった」と話した。その上で「日本にはいじめに関する法律がない」と指摘し、法整備の必要性を訴えた。
一方、被告側の代理人弁護士は「極めて妥当な判決だ」と話した。生徒の同級生だった被告の1人は、代理人を通じて「いじめはしていない。市教委や報道に、身に覚えがないことで加害者というレッテルを貼られた。学校にも行けず苦しかった」とのコメントを出した。【山口知、沢田勇】