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2012年12月20日(木)付

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 季節外れをお許し願い、夏の高校野球から書き出す。それぞれ代表を送る東東京、西東京の境が改まるという。東152に対し西は121と、参加校数の差が30を超えたため、来年から世田谷区(20校)を西、中野区(8校)を東に移す▼東には帝京、西には日大三や早稲田実などの強豪がいる。世田谷は16年前、同様の校数調整で東に編入された経緯があり、元に戻る格好。甲子園を狙う実力校は戦略を練り直すことになる▼都高野連は、せめて東京の東西ぐらいは公平にと、校数のバランスを気にかけてきた。今度の見直しには3年かけたそうだ。「違憲状態」の区割りで衆院選を強行した政治の厚顔を思えば、律義なことである▼衆院の一票の格差は今回、最高裁が異を唱えた3年前の最大2.30倍から2.42倍へと拡大、格差が2倍を超す選挙区も46から72に増えた。早速「違憲状態で選ばれた議員が国家権力を行使するのは不当だ」と、選挙のやり直しにつながる裁判が起きている▼参院も仲良く違憲状態である。両院の素性が怪しくては、何を決めるにせよケチがつこう。憲法違反が臭う選挙で議席を得た人たちに、改憲を論じる資格があるのか。衆院「0増5減」の区割り変更と抜本的な制度改革が急がれる▼立法府が腹をくくれば済む話だ。のほほんと「違憲国会」に通い、最低限の見直しさえ先送りしてきた解散前の議員に、恥じ入る様子はなかった。この上もたつくようなら、遠からず「無効試合」が宣言されよう。

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