2012-12-15

家庭用ゲーム会社を辞めて、ソーシャルゲーム業界転職しました

1年弱前に「俺だってソーシャルゲームなんか作りたくねーよ!」を書いた増田です。

http://anond.hatelabo.jp/20121214003650

の記事を読んでてそういえばオレも増田に記事書いてたなーと思って、そういえば続報書いてなかったなーと思ったので書く。まあタイトルに書いた通りなんだが、実はあの記事を書いてから1ヵ月後くらいに前職の家庭用ゲームメーカー(中小)を辞めて、ソーシャルゲーム業界ゲームプロデューサーとして転職しました。先日転職先でプロデュースした初タイトルがようやくリリースされて絶好調

転職理由: 嫉妬による人間関係の悪化

んで前職を辞めた理由なんだが、「ソーシャルゲーム専任で家庭用ゲーム制作に携われなくなったから」ではなく、「人間関係の悪化」。中小企業なのでそもそもの基準が低いんだが、会社創立以来の大戦果をあげたことによって、オーナー社長からの評価が劇的に向上してオレ自身はもちろん、部署全体の待遇が一気に上がったわけですよ。しかし家庭用ゲームの方の部署は相変わらず赤字だったので待遇は上がらず。かつ、オレの役員登用みたいな話が出たことによって、社内の人間関係が劇的に悪化した。

いやー、びっくりするよ。会議とかで『あんなものゲームじゃない、調子に乗るなよ』とか言われるんだもん。まあ、カチンと来て『○○さんが作っていたゲーム、販売△△△△本でしたっけ?さすがですね!』とか言い返したオレも大人げなかったけど。仲が良かった同僚とかも、オレのボーナスの額が社内で広まるにつれて(どうも経理のやつがコッソリ漏らしたらしい)、よそよそしくなったとき普通にショックを受けた。いやー、嫉妬って恐ろしいね

そんなこんなで職場が快適とは言い難い感じになってきたので退職を決意。ガッツリボーナスもらったし辞めるの大変だろうなーと思ってたが、すんなり通ったので転職活動を開始。オレ人望ねーな orz

転職簡単すぎw

在職中からソーシャルゲーム系のイベントにちょこちょこ参加していたので、そのあたりで名刺交換してた人たちに退職の連絡を一通りしたところ、1日もしないで10社近くからオファーが届いたので、自由にやらせてくれそうな会社3~4社と面談してそのうちの1社に転職。家庭用ゲーム制作に戻ろうかな―とも思ったが、上に書いた事情で家庭用ゲーム畑の人間に対する心証が著しく悪化していたのと、家庭用ゲーム会社からスカウトソーシャルゲーム部門に限定してだったのでないかなーと。

ソーシャルゲーム会社での今

人間関係が劇的に改善したのですっごい仕事やりやすいし、使える予算もかなり増えて各業界トップクラス仕事できて楽しい。が、激務。マジで激務。今の会社に入ってから月の労働時間が300時間を割ったことががない。特にタイトルリリースしてから休日ほぼなし。会社からはむしろ休めと言われてるのだが、数字を維持するために出ざるを得ない。毎日100回以上管理画面で売上をチェックしているので、やや依存症っぽいかも。まだ20代独身彼女なしなので体力的に持つが、5年後はきついだろうなあ。

イベントや新ガチャ出して数字悪いとすっごい凹むし、逆に数字がいいと超テンション上がる。1年前は「ソーシャルゲームなんか作りたくねーよ!」と言ってたが、このえげつないまでのユーザーから数字によるリアルタイム評価が楽しくなってしまって、当面は家庭用ゲーム業界に戻ろうとはあまり思わなくなった。我ながら調教されてますなー。

退職後の前職の会社の今

そういえば前職の会社は、オレが辞めたあと売上が段々と下がって来て、ついには開店休業状態らしい。数字を維持するための綿密なマニュアルを残しておいたのだが、後任者が普通に破り捨てたらしい。ソーシャルゲームでは鉄板の毎月の末日の23時台に開始するイベントガチャリリースを、土日だからってリスケするバカ野郎が後任だもんなー

結局、この業界(家庭用ゲーム業界)の人って、プレイヤーのことを第1に考えているようなことを言いながらも、実際にはただの自己満足(自分が気に入るかどうか)でしかなくて、本当の意味で「顧客目線」でないやつが多すぎるんだよね。本当に「顧客目線」を持ってるなら、土日だから今月はリリース日伸ばしますとかありえねーだろと。ユーザーってそういうところを本当によく見てる。1食280円の牛丼チェーンならまだしも、ガチャ1回300円取るんだから、その分ちゃんとやんないと。

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