北朝鮮による拉致被害者の家族らが全国各地で、早期救出を求める署名活動を続けている。北朝鮮が日本人拉致を公式に認め、被害者5人が帰国してから10年。今年を「勝負の年」と位置付けており、年内1000万人の目標達成は目前だ。4年ぶりに再開した日朝協議が延期となるなど進展は無い中、家族らは「国民の強い意志を示すことが拉致問題解決につながる」と懸命に訴える。
「被害者を助けてください」。15日午前、買い物客でにぎわう東京・銀座。拉致被害者の田口八重子さん(失踪当時22)の兄で家族会代表の飯塚繁雄さん(74)らが署名を呼びかけた。小雨がぱらつく中、約1時間で225人の署名を集めた。
家族会が署名活動を始めたのは、1997年。昨年末までに集まった署名は累計約850万人分に上った。
今年はこれまでの街頭活動に加え、全国の自治体にも協力を仰いだ。新潟県や福井県は県庁内などに署名台を設置したほか、富山県や鳥取県は10月、県内各地で一斉に署名活動を実施した。
愛媛県でも4月、「拉致被害者救出のための愛媛10万人署名運動」実行委員会を設立。大規模な署名活動を展開し、目標を大幅に上回る23万人分の署名を集めた。
支援の輪は全国各地に広がり、今年1年間の署名数は12月17日現在、111万6千人分。年間100万を超えたのは、拉致被害者5人が帰国した2002~03年以来だ。累計は962万人分に達した。
今年も残り10日余り。24日に東京・有楽町で街頭に立つなど、年末ギリギリまで署名を呼びかけていく。増元るみ子さん(同24)の弟で家族会事務局長の照明さん(57)は「年内に1千万署名を達成し、国民が拉致問題を忘れていないことを北朝鮮に示したい」と力を込める。
自民党の安倍晋三総裁は拉致問題に積極的に取り組んできたことで知られる。26日に安倍政権が発足するのを控え、拉致被害者、横田めぐみさん(同13)の母、早紀江さん(76)は「今回の衆院選では拉致問題はほとんど取り上げられなかった」と振り返る。「前回の安倍政権では進展が見られなかったが、今度こそ進めてほしい」と話す。
有本恵子さん(同23)の母、嘉代子さん(86)も「私たちは高齢化が進み、時間がない。何とか優先的に取り組んでほしい」と訴えた。
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