都知事選:猪瀬直樹氏が出馬表明
毎日新聞 2012年11月21日 20時30分(最終更新 11月21日 23時06分)
作家で東京都副知事の猪瀬直樹氏(66)が21日、都庁で記者会見し、都知事選(29日告示、12月16日投開票)への立候補を表明した。「日本の国そのものを東京から支える」と述べ、公約に副知事としても取り組んでいる東京メトロと都営地下鉄の一元化などを掲げた。石原慎太郎前知事が進めた五輪招致や新銀行東京の経営は続けるとの考えを示した。
会見で猪瀬氏は、年間予算が12兆円と韓国の国家予算にも匹敵する都の位置づけを、石原氏と同様に「日本のダイナモ(発電機)」と表現。東京湾岸にある老朽化した火力発電所を最新鋭の設備に置き換える▽羽田空港の国際線発着枠を3倍に増やし海外からビジネスと雇用を呼び込む−−などの考えを示した。累積赤字を抱える新銀行東京は「2年間黒字が続き、再生の形を取り始めている」と事業継続を表明。20年夏季五輪招致も続けるとし「この国の閉塞(へいそく)感を突破する」と意気込みを示した。
石原氏は辞職表明時に猪瀬氏を後継指名していた。無所属で立候補するが、自民、公明、日本維新の会、みんなの党が支援を決めている。告示までは副知事を続ける意向だ。
都知事選には他に、前神奈川県知事の松沢成文(しげふみ)氏(54)▽前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏(65)▽元自民党総務会長の笹川尭(たかし)氏(77)らが出馬を表明している。【佐々木洋、柳澤一男】