2012年12月15日

初めての愛媛県

/吉野家徳山駅前店にて焼き鳥つくね丼/防予フェリー/天下一品土居田店@愛媛県松山市にてラーメン(こってり)/瓢太@愛媛県松山市にて中華そば/アドルノ松山駅店/かけはし松山店にてかけうどん/金龍別館@愛媛県今治市にてギョーザ、タンメン/坂出泊/

 一軒目のラーメン屋の開店時間に間に合うように、逆算して始発でも間に合う場所に宿を取るわけですけど。
 ほぼ始発に乗ることになるので5時おき、歳を取るごとに目覚ましが鳴る前に起きてしまいます。

 十分余裕を持ってホテルを出て駅に向かうと、美味しそうな香りが漂ってきます。
 時計を見つつ入ってしまった吉野家徳山駅前店、こんな地でも吉野家かと思いつつ、大手チェーン店でもないとこんな朝早くから営業していないし。
 店内は朝まで飲んでいたと思われるサラリーマン数人、あたふたしていた店員さんに「大丈夫かなぁ」と心配しつつ。
 焼き鳥つくね丼390円、初めて食べましたが焼き鳥が数個につくねが1つという組み合わせなんですね。

 柳井港駅で降りて柳井港へ。
 山口まで来たのでそのまま九州に渡るのが筋かも知れないけれど、その筋を通す前に行っておかなければならない地があります。

 防予フェリーは期間は未定ですが料金割引を実施していて三津(愛媛県)まで3000円、高いか安いかで言うと高い。
 JRはおおよそ1時間乗ると1000円なので、2時間半で3000円はちょっと高いし青春18きっぷの対象外だし(当たり前)。
 それでも乗り換え無しで横になって寝ていても着くし、殆どのお客さんが横になって休んでいました。

 回りの景色を見ても海と島しか見えないので、眺めていても飽きてしまいます。
 うつらうつらしながら、時々寝たりして、のんびりと。

 三津港から初めての愛媛。
 最寄り駅は伊予鉄道高浜線三津駅ですがJRですと三津浜駅、松山市は伊予鉄道が張り巡らされているので青春18きっぷで安く上げようとこだわっていると時間の無駄使いをしてしまう。
 1000円のオーダーで節約できるならともかく、200円程度ならその地の鉄道に乗った方がいいと思う。

 松山市駅で郡中線に乗り換え。
 松山市には松山駅、松山駅前駅、松山市駅、松山市駅前駅と似て非なる駅があって、おそらく徒歩圏内にあるんだろうけどどのくらい近いのかも見てみたい。

 さて、三津駅から松山市駅に出て、伊予鉄道郡中線で土居田駅へ。
 土居田駅は上下線(松山行きが上りなのか)とも単線なので、この駅で必ず上下線が入れ替わるらしく、電車時刻表の殆どが同時刻。
 逆に考えたら、上りのみ、下りのみの時間帯があることが不思議です。

 駅から11分ほど歩いて天下一品土居田店@愛媛県松山市、愛媛には天下一品が4店あります。
 タイミング良く開店前15分に到着すると、駐車場には車内で開店待ちされているお客さんがいます。
 定刻になって開店、地方の天下一品はゆったりした店内になっていることが多いのですが、さらにゆったりとした造り、テーブル席の椅子が広めです。
 厨房に面したカウンターは5席と6席、4人掛けテーブルは5卓ありました。

 お冷やを運びつつ注文を取りに来た女性店員さんが可愛くて、「こってり、並みで」とつっけんどんに注文するのではなく、「こってりとあっさりってどう違うんですか」とお喋りすれば良かった。
 サービスの茹で玉子の殻を剥きながら、改めてメニューを見てみます。
 天下一品は「ラーメン」と表記する店と「中華そば」と表記する店があるのですが(他には「スタミララーメン」とかもあってチェーン店なのに表記に揺れがあります)、この店は「ラーメン」、スープの種類はあっさり、こってり、こっさり(あっさりスープとコッテリスープのブレンド)と用意。

 味重ねはありませんでしたが、味噌やカレーもあって、麺半分にして2種類食べる手もありましたね。
 サイドメニューは充実している方で、チャーハン、餃子、唐揚げなどがあって、皆さんは何たら定食として楽しんでました。
 というか、広島以西はベスト天下一品(株)ですからね。

 程なくして先ほどの店員さんが運んできて下さったラーメン(こってり)650円、ステンレスの丸皿に乗せてあります。
 日本全国の天下一品を食べたわけではありませんが、つたない天下一品経験から言えば、やや薄めでこってり度低めのスープ、狙っているとしたら食べやすさでしょうか。
 細麺ではない中細麺はやや固めの茹で加減でとても美味しく、するすると食べられます。
 トッピングは定番のチャーシュー、メンマ、青ネギ、特に何も言わなくてもねぎ多め(ネギラーメンというメニューもありますが)でとても嬉しい。

 どちらかと言えば量は少なめですが、腹持ちも良く、この位がちょうどいいんだよね。
 食べている時に何となくメニューの裏側を見てみると、「当社統計によると75人に1人はこってりスープが体質に合わない人いるので、店員に言えばしょうゆ味(あっさり)スープのラーメンに大至急無料でお取り替えします」とのこと。
 いやはや、美味しかった、ご馳走様でした。
 お会計の時に年末恒例グッズをいただいてラッキー、愛媛のラーメン修業は幸先いいぞ。

 土居田駅から松山市駅に戻り、松山城を目指して北上、路面電車が走っているんだ。
 路面電車は見るからに坂道に弱そうなので、いかに松山が平らな土地ってことを物語っていますね。

 歩いて6分ほどで瓢太@愛媛県松山市、待ち合わせ時間の少し前に着きました。
 事前に調べると先入観を持ってしまって新鮮さが失われるので、眼を細めてお店を探すのですが、この店ってラーメン屋じゃなくて居酒屋なのか。
 しかし「中華そば、おでん、串カツ、鳥足」と中華そばが最初に来ているし。
 程なくして友達が来て、久し振り?初めまして?、挨拶もそこそこに店内へ、都内のラーメン屋と肩を並べるほど狭い。
 カウンター10席ほどの背中側は帰る人と来る人が店内ですれ違えないほど狭く、それでも常時満席、席が空いているのかと不安になりましたがちょうど2席空いていました。

 通路が狭ければテーブルも狭いし鞄を置くスペースもない、ジャンパーを掛けるハンガーが用意されているのが救いでした。
 メニューを見てみると左上に中華そば、半そば、チャーシューメン、にんにく中華そば、隣りに定食が3つあるだけで他は全て居酒屋の一品料理。
 圧倒的に天ぷらと揚げ物が多く、この狭い厨房でこんなに豊富な料理を出すことが凄い。
 カウンター内の厨房ではおでんをぐつぐつと仕込んでいたので昼間っから飲めるようで、奥の小上がりでは飲んでいるみたいですが、カウンター客はラーメンを一杯食べて帰るお客さんだけでした。

 そうこうしているウチに中華そば600円、カウンターテーブルに置けるのか不安になるほど大きな丼です。
 初めから白胡椒が振られていて、かき混ざらないように気を付けて先に用意されているプラスチックのレンゲでスープを飲んでみると噂に違わぬ甘さ、おでんの出汁に使う醤油を流用しているとのこと。
 さらっとした豚骨スープはいい感じですが、この甘いスープで飲んだ後を〆るとは、独特の食文化ですね。
 極細麺は柔らか仕上げでするすると食べられますけど、一食の食事として食べるには少なめです。

 トッピングのチャーシューは崩れるほどの柔らかさで、こちらも甘く味付け、メンマと青ネギ。
 周りを見ていて今頃気が付きましたが、他のお客さんは(つまり地元のお客さん)はメニューなんか見ないで注文されていて、メニューを見たのは私達だけ。
 この甘いスープが松山の味とすると、地元の人は白胡椒を掛けるはずはなく、つまり我々を地元外のお客さんと見て白胡椒を掛けたのかも知れない。
 丼の縁が厚くてスープが飲みにくいですけど、なんとか完食、ご馳走様でした。

 お喋りをしながらお店から15分ほど歩いて松山駅、途中で全国の鉄が写真を撮りに来るという「路面電車の線路が直行している」交差点を教えてくれました。
 鉄ではないのであんまり興味がないのですが、友達には鉄が多いので記念撮影だけは欠かさずに。

 おお、松山駅。
 これで松山市駅、松山市駅前駅、松山駅、そしてすぐ目の前が松山駅前駅、と全て見ることが出来ました。

 次の電車まで時間があったので、松山駅構内のカフェであるアドルノ松山駅店へ。
 コーヒーをお願いすると「クッキーが2個付きます」と言われれば断る理由はありません。
 クッキーは20種類程度の中から選べるのですが、門外漢の私は見た目ではさっぱり、それでも美味しく頂きました。

 友達とはこうして正面に見据えてお話しをするのは初めてなんですけど、ネットでやりとりをしているので(ほぼ)初対面とはとても思えない感覚です。
 あっという間の2時間、旅先で友達と会うことは滅多にないので、とても新鮮でした。

 電車の時間まで少し余裕を持って友達と別れ、改札内に入ってみるとぷーんといい香り。
 せっかくだから食べてみるかと、かけはし松山店の戸を引いて店内へ入ります。
 メニューはテーブルに貼り付けてあって、かけから始まってじゃこてん、かき揚げなどとあり、せっかく松山に来たんだからじゃこ天を食べなければいけないのに。

 かけうどん300円、ちなみにかけそばは320円と値段が違います。
 関東圏で「かけ」と言えば薬味ネギが散らされているだけですけど、こちらではてんかすとかまぼこも乗せてあって、お得ですね。
 麺はイマイチでしたが四国のうどん出汁は別格だな、ご馳走様でした。

 初めて乗った予讃線、2両か1両編成で、伊予西条行きは2両編成でした。
 それであってもガラガラの車内、車移動が殆どなんでしょう。

 今治駅で降りると、昨日と同じように午後から雨。
 今日もタクシーの誘惑に打ち勝って傘を差して歩きます。

 大通りをまっすぐに北へ、つまり、海に向かって歩きます。
 事前に友達から「今治でいっておくべき店」を聞いておいたので、途中のお店をスルーして向かってみると。
 シャッターが閉まっているけど暖簾は掛けられていて、何だろう、このまま待っていたら営業するのかな、それとも。

 雨の中を待つのは辛いので近くの雨宿りを探すと、すぐ至近距離に金龍別館@愛媛県今治市、旅先で下調べをしていないラーメン屋さんに飛び込みで入ることは滅多にないのですが、どれ、入ってみるか。
 雨の降っている16時過ぎ、先客も後客も期待できないでしょうけど石油ストーブは赤々と燃えさかっていました。

 4卓のテーブルが用意されているので、4択で入口とテレビとテーブルの間のテーブルへ座り、お冷やを持ってきて下さった店員さんにビールと餃子をお願いしました。
 先ずはビール中400円、大瓶や小瓶も用意されているんですね。
 付き出しはなかったのでそのままよく冷えているビールを手酌で、今日は今治で一人お疲れ様会。

 程なくしてギョーザ450円、お店で調合したタレを小皿に注いで持ってきてくれます。
 一口にも満たない小さな餃子、ご飯のおかずとして食べるのであれば小さいけど、つまみにつまむならこの位がちょうどいい。
 入っているかどうか分からないほど少ない餡が気にならないほど皮が美味しい、1個ずつゆっくり食べるつもりが2個、3個と食べてしまいました。
 タレも辛味、酸味がちょうどいい感じで、皮との相性を考えての調合でしょう。

 芸能人ボウリング決定戦を見ながら、スタンダードのラーメン430円を頼むのではなしに、2番目に高いタンメン580円をお願いしました。
 塩ダレベースの鶏ガラスープは野菜を上手に使って臭みを消し、この地で永く営業しているのには理由があるんだよとばかりの味わい。
 麺はこの手の中華料理屋には珍しい中太縮れ麺で、スープの旨みをまとってさらに美味しい。
 野菜は白菜、モヤシが多く、ニンジン、キクラゲ、そして豚バラ肉とむき海老も五目中華ばりに入っていました。

 殆ど食べたところで辣油を一回り掛けてみると、自家製としか思えない香りに思わずにっこり、美味しいタンメンには辣油がよく合います。
 ご馳走様でした、とても美味しかったです。

 店を出て降り止まぬ雨の先に隣をみると、暖簾が雨でびっしょりに濡れていました。
 他のラーメン屋は見送って駅まで戻り、予定してた電車の1本前に乗りました。
 ここからの予讃線が長い、坂出まで乗るんだけど乗り換え無しとするには特急に乗るしかない。

 大雨で少しずつ遅れ、追い越していく特急が遅れて駅での停車時間も長くなり、観音寺(かんおんじ)で次の電車に接続した頃には6分近くあった乗り換え時間が2分くらいになってしまい。
 トイレに行って戻ってきたら電車は待っていてくれませんでした(当たり前だよ)。
 40分をぼけっと過ごすことができるようになったのはラーメン修業の成果、この後は食べる予定もないので缶チューハイを買って。

 多度津で乗り換えて坂出に着いたのは22時近く。
 駅前のイルミネーションが驚くほど綺麗で、しばらく見入っていたら(22時なって)パッと消えてしまいました。
 まっすぐ北上してホテルへ、ビジネスホテルとあるけど民宿じゃないのか。
 久し振りにお湯のでないシャワーを浴びちゃったよ、そんなこんなも旅の思い出です。

posted by ふらわ at 00:00| Comment(10) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
いつも楽しく拝見させていただいております。
瓢太を探すくだりのところですが、「目を細める」より、「目を凝らす」などの方が文脈に合いそうですが、いかがでしょう。
Posted by くまきち at 2012年12月18日 23:01
くまきちさん

 愛読、ありがとうございます。

 訪問するお店を探すとき、お店の情報を必要以上に知ってしまうと、先入観に囚われて必要以上に気になったり、大切なことを見落としてしまったりします。
 ですので、お店の名前、営業時間(定休日)、住所、以外はできるだけ目に入れないようにしています。
 ということを「目を細めて」と表現しましたが、「目を凝らす」と表現した方が『必要のない情報を排除する』という意味に近いのでしょうか。
 アドバイスをお願いします。
Posted by ふらわ at 2012年12月19日 00:16
おいしいタンメンにはラー油なんてかけませんよ
逆にまずくなります。
あなたが知らない東京の有名店でそんなことやったら笑いものですwww
Posted by タンメンマニア at 2012年12月19日 03:04
その割には味の説明は店のPOPをコピペしてるだけですよね
それか、間違ってるか 
まあ、よく勉強してください
Posted by さら at 2012年12月19日 04:10
どうもです。
松山のラーメン店はおでんを置いているお店が多いですよ。
瓢太だけじゃもったいない!。まあ全体的に甘めの味が多いようです。
土地柄ですかね。
Posted by urachan at 2012年12月19日 06:05
先入観で味の感じ方が変わるというの、よく解ります。
だから住所以外の前情報を入れてなくて場所を探すのに苦労したのかな、と解釈して
一生懸命に探す感じの「目をこらす」かなと思いました。

一般的に「目を細める」は「子供の成長に目を細める」というように優しく微笑むことの慣用句かと思いまして。
でも、言われてみれば文字通り目から入る情報を減らすとも解釈できますね。
よく真意も汲み取らずに揚げ足をとるような真似してすみません(>_<)
Posted by くまきち at 2012年12月19日 09:26
タンメンマニアさん

 コメントありがとうございます。
 私もタンメンマニアさんと同じ考えで、美味しいタンメンには辣油は掛けませんので、そのように行間を読んで下さいませ。
Posted by ふらわ at 2012年12月19日 23:07
さらさん

 「その割には」の「その」はどの店を指していますか。
 この日に立ち寄ったラーメン屋はいずれも店内のポップが無かったので、違う日の日記のことでしょうか。
Posted by ふらわ at 2012年12月19日 23:09
urachanさん

 コメントありがとうございます。
 とりあえず、全国一周を優先しています。
 松山、温泉でも入ってゆっくりしたかったです。
Posted by ふらわ at 2012年12月19日 23:10
くまきちさん

 はい、「目を細める」とは眩しいときに目を細めるのが転じた慣用句だと思います。
 でもまあ私は「目を細めて」ネット情報を探すことが多いです。
 今後とも、よろしくお願いします。
Posted by ふらわ at 2012年12月19日 23:15
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