選挙違反:維新運動員を逮捕 日当買収の約束容疑
毎日新聞 2012年12月18日 21時41分(最終更新 12月18日 23時05分)
衆院選の選挙活動のためにアルバイトに日当を支払う約束をしたとして、京都府警捜査2課は18日、京都1区から立候補し、落選した日本維新の会公認の田坂幾太氏(60)陣営の運動員で、人材派遣会社社員、仲川和人容疑者(52)を公職選挙法違反(日当買収の約束)容疑で逮捕した。
府警は同日、田坂氏の事務所などを家宅捜索し、関係書類などを押収した。逮捕容疑は今月上旬、電話で田坂氏への投票を呼びかけるために雇った20〜60代のアルバイト女性5人に、時給1000円を支払う約束をしたとしている。捜査関係者によると、容疑を認めているという。
府警によると、田坂氏の陣営は京都市下京区のビルの一室で、1日200〜300人に電話をかけていた。5人はこれに携わったが、報酬は支払われなかった。府警は5人も同法違反(被買収の約束)で書類送検する方針。
捜査関係者によると、仲川容疑者が勤める人材派遣会社の役員が田坂氏と知り合いだったという。陣営関係者は毎日新聞の取材に「間違って日当の約束をしたが、その後『報酬は支払えない』と謝ったと聞いた」と話している。
田坂氏は自民党の京都府議だったが、7期目途中の今年10月、政治団体「京都維新の会」を設立し、自民党から除名処分を受けた。日本維新が京都1区に擁立した別の候補者が公示前に辞退したため、急きょ立候補した。【堀智行、花澤茂人】