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原町火力2号機、発電再開 1号機は12月中に復旧予定

2号機が発電を再開した原町火力の中央制御室(東北電力提供)

 東北電力は3日、東日本大震災の津波被害を受けた原町火力発電所1、2号機(福島県南相馬市、出力各100万キロワット)のうち、2号機の復旧作業を終えて試運転を開始した。12月中に1号機も復旧する予定。1、2号機とも発電量の半分は東京電力に送電する。
 東北電は原町火力などが復旧途上だった昨冬、東電や北海道電力から電力融通を受けて需要に対応した。原町火力1、2号機の復旧により、今冬の電力需給は厳寒期でも6%台の供給余力(予備率)を確保でき、安定供給に最低限必要な3%を上回る見込み。
 2号機は同日午前9時に発電を開始した。冬期の需要が高まる時間帯を中心に最大出力で運転する予定で、安定的にフル稼働させる営業運転は来年3月を見込む。
 原町火力は津波でタービン建屋が浸水し、燃料の石炭を陸揚げする揚炭機が倒壊するなど、甚大な被害を受けた。東北電は当初、来年夏までの復旧を計画していたが、昼夜二交代制作業を導入し工期短縮に努め、試運転時期を大幅に早めた。
 東北電は「1号機も早期の発電再開を目指し、電力の安定供給につなげたい」としている。


2012年11月04日日曜日

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