民主代表選:「火中のクリ」手挙がらず

毎日新聞 2012年12月18日 23時41分(最終更新 12月19日 00時45分)

 22日に行われる民主党代表選は18日も立候補の動きがなく、様子見の状況が続いた。衆院選の壊滅的敗北から党を立て直す役割はまさに「火中のクリ」。党内抗争を繰り返す余裕もなく、自ら手を挙げるよりは党内の大勢に推される形での出馬が望ましいとの意識が働いているようだ。

 代表選には党所属国会議員20人の推薦を得れば立候補できるが、「有資格者」は衆院選小選挙区で当選した27人に限られそうだ。その中でまず名前が挙がるのは代表経験者の岡田克也副総理(59)と前原誠司国家戦略担当相(50)だ。前原氏は18日の記者会見で「今のところは全くの白紙」、岡田氏も「特に何か決めているわけではない」と述べた。

 野田佳彦首相(55)と対立した小沢一郎元代表はグループを率いて党を離れたが、党分裂と衆院選大敗を招いた首相への党内の反発は強い。首相の「純化路線」を支えてきた岡田、前原両氏を推す声が広がっているとは言い難く、前原氏の心境を周辺は「仲間を落選させてしまった責任と、党を立て直さなければならないという使命感のはざまで逡巡(しゅんじゅん)している」と解説する。

 本命不在の中、来夏に参院選を控える参院を中心に「選挙の顔」としての待望論が出ているのが細野豪志政調会長(41)だ。ただ、9月の代表選の際に細野氏出馬を熱望した若手議員は衆院選の大敗で激減し、今回の待望論は盛り上がりに欠ける。細野氏は17日夜の党会合で「党再生の動きをしっかり支える一人になりたい」と不出馬をにじませた。

 馬淵澄夫政調会長代理(52)を推す声もあるが、馬淵氏は周辺に「出馬はない。地元回りを続け、上京しない」と話している。細野、馬淵両氏より当選回数や年齢が下の議員が少なくなり、2人を支える側近集団を作りにくいことも慎重姿勢の背景にありそうだ。

 過去に出馬が取りざたされた玄葉光一郎外相(48)=衆院福島3区=も18日の記者会見で「福島の復興に全力を挙げるため、福島の現場に立ちたい」と不出馬を表明した。所属議員の激減で20人の推薦人確保が難しくなったことや、衆院議員(57人)より参院議員(88人)が多くなった党の構造変化も情勢を複雑にしている。【笈田直樹、高橋恵子】

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