絵本読み語り:磐城高生ら、クリスマスの喜び届ける−−小名浜 /福島
毎日新聞 2012年12月18日 地方版
クリスマスの喜びを届けようと16日、高校生らによる絵本の読み語りがいわき市小名浜の小名浜地区交流サロンなどであった。
第8回読み聞かせボランティア大賞(天栄村実行委など主催)で共に毎日新聞社賞(準賞)に選ばれた磐城高の「青空おはなし便愛好会」の3人と、東京都大田区の会社員、田中宏さん(44)。サンタの帽子をかぶり、ウクレレや鈴の音に合わせてクリスマスソングを披露。「とのさまサンタ」「ぐりとぐらのおきゃくさま」などを情感たっぷりに読み上げると、集まった子どもたちはストーリーに引き込まれた。
同愛好会は08年3月に活動を始め、市立いわき総合図書館や市内の学童クラブに出向いて、絵本の魅力を伝えてきた。母親の読み語りで育ち、幼稚園教諭など、子どもとふれあう仕事に就きたいという2年、根本咲那(えな)さん、比佐暁子さん、斎藤愛さんは「オリジナルの手作り絵本にも挑戦して活動の幅を広げたい」。
週末、かばんひとつに絵本と楽器を携えて県内など東日本大震災の避難所、仮設住宅などで延べ600回の読み聞かせを続ける田中さんは「多くのご縁に感謝し、子どもたちの笑顔と新たな出会いを紡いでいきたい」と話した。【中尾卓英】