韓国人女優キム・テヒさんのテレビCM起用を巡り、大手医薬品製造会社「ロート製薬」(大阪市)を脅したとして強要罪に問われた西村斉(ひとし)被告(44)の判決が18日、大阪地裁であった。石井俊和裁判官は「活動目的のためには他者を傷つけて顧みない犯行だ」として、懲役1年(求刑懲役1年6カ月)の実刑を言い渡した。
判決によると、西村被告は3月、他の男3人と同社を訪問。日韓が領有権を主張する日本海の竹島問題について「(キムさんは)竹島は韓国の領土と宣伝する反日活動家。CMに使ったらだめでしょう」「右翼紹介したる」などと対応した社員を脅し、竹島に関する会社の見解を回答するよう約束させた。
弁護側は公判で「正当な抗議活動だ」と無罪を主張したが、石井裁判官は「突然押しかけ、脅し上げる行為を合法とみなす余地はない」と退けた。