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「小さいころから動物が好きだった」 夢の獣医師へ 一生けん命/通信員リポート/ニュース教室 (2007/12/15)

「順調(じゅんちょう)に回復(かいふく)していますね」。診察結果(しんさつけっか)を伝(つた)えられ、飼(か)い主(ぬし)も獣医師(じゅういし)も笑顔(えがお)に

エックス線(せん)写真(しゃしん)を見(み)て、治(ち)りょうについて相談(そうだん)する。不安(ふあん)そうな様子(ようす)の犬(いぬ)を優(やさ)しくだっこする

MRI(エムアールアイ)で検査(けんさ)すれば、体(からだ)の中(なか)の様子(ようす)もわかる

 みんなは犬(いぬ)や猫(ねこ)を飼(か)っていますか? 家族(かぞく)の一員(いちいん)でもあるペットが病気(びょうき)やけがをしたとき、治(ち)りょうをしてくれるのが獣医師(じゅういし)です。酪農学園大学付属動物病院(らくのうがくえんだいがくふぞくどうぶつびょういん)(江別市(えべつし))では、獣医師(じゅういし)と獣医師(じゅういし)を目指(めざ)す学生(がくせい)たちが、動物(どうぶつ)の治(ち)りょうや研究(けんきゅう)、実習(じっしゅう)に一生(いっしょう)けん命(めい)はげんでいます。毎日(まいにち)いそがしい動物病院(どうぶつびょういん)の様子(ようす)をのぞいてみました。 《文(ぶん)・北里優佳(きたざとゆか)、写真(しゃしん)・北野清(きたのきよし)》

江別・酪農学園大学の病院を見学 犬や猫 全道各地から

 「ここが処置室(しょちしつ)です」。獣医学部(じゅういがくぶ)の中出哲也教授(なかでてつやきょうじゅ)(51)の案内(あんない)で部屋(へや)に入(はい)ると、ずらりと並(なら)んだ四台(だい)の診察台(しんさつだい)の上(うえ)で、犬(いぬ)が治(ち)りょうを受(う)けていました。周(まわ)りには、この病院(びょういん)で勉強(べんきょう)をしている研修医(けんしゅうい)と呼(よ)ばれる獣医師(じゅういし)や学生(がくせい)たちが、優(やさ)しくなでながら、おなかにちょうしんきを当(あ)てたりしています。

 この病院(びょういん)は、牛(うし)や馬(うま)など家(か)ちくを診察(しんさつ)する部門(ぶもん)と、「はんりょ動物(どうぶつ)」と呼(よ)ばれる犬(いぬ)や猫(ねこ)を診察(しんさつ)する部門(ぶもん)に分(わ)かれています。はんりょ動物部門(どうぶつぶもん)には、内科(ないか)や整形外科(せいけいげか)、眼科(がんか)など、病気(びょうき)やけがにおうじて専門(せんもん)の獣医師(じゅういし)がいます。「動物(どうぶつ)の総合病院(そうごうびょういん)」と呼(よ)ばれ、道内各地(どうないかくち)の動物病院(どうぶつびょういん)から、患者(かんじゃ)である犬(いぬ)や猫(ねこ)たちが運(はこ)ばれてきます。

 この日(ひ)は、首(くび)の手術(しゅじゅつ)をしたあとの様子(ようす)をみてもらうため、十歳(さい)のシバイヌが来(き)ていました。同学部(どうがくぶ)五年の原田敢(はらだかん)さん(24)は、だきかかえるようにしながら、足(あし)でちゃんとバランスを取(と)れるかどうか検査(けんさ)していました。「思(おも)いこみで患者(かんじゃ)をみないように気(き)を付(つ)けています」と原田(はらだ)さん。検査(けんさ)を終(お)え、飼(か)い主(ぬし)の女性(じょせい)(77)は、「最初(さいしょ)に来(き)たころは歩(ある)けなかったのに、すっかり元気(げんき)になりました」とうれしそうに帰(かえ)りました。

 動物(どうぶつ)たちは、体(からだ)の内部(ないぶ)の様子(ようす)を映(うつ)す磁気共鳴画像装置(じききょうめいがぞうそうち)(MRI(エムアールアイ))やコンピューター断層(だんそう)さつえい装置(そうち)(CT(シーティー))という機械(きかい)で検査(けんさ)を受(う)けることができます。この機械(きかい)は、人間(にんげん)に使(つか)うのと同(おな)じものだそうです。動物(どうぶつ)は、「ここが痛(いた)い」と口(くち)では言(い)えませんが、検査(けんさ)をすると、何(なに)が原因(げんいん)で元気(げんき)がないかよく分(わ)かります。

 検査(けんさ)の様子(ようす)を見(み)ていた学生(がくせい)に、どうして獣医師(じゅういし)を目指(めざ)すのか聞(き)いてみました。同学部(どうがくぶ)五年の今川明佳(いまがわあすか)さん(26)と牧野恵美(まきのめぐみ)さん(24)は、「小(ちい)さいころから動物(どうぶつ)が好(す)きで、あこがれていた」と口(くち)をそろえます。

 獣医師(じゅういし)になるには、勉強(べんきょう)のほかに何(なに)が大切(たいせつ)なんでしょう? 牧野(まきの)さんは、「けがや病気(びょうき)をした動物(どうぶつ)を見(み)ても、『かわいそう』『こわい』と物(もの)おじせず、まず『どうしてこうなったんだろう』と疑問(ぎもん)に思(おも)う好(こう)き心(しん)が必要(ひつよう)だと思(おも)います」と話(はな)していました。

交代しながら24時間看護

 入院(にゅういん)とうでは、三日前(まえ)に頭(あたま)を手術(しゅじゅつ)したシーズー犬(けん)がおりに入(はい)っていました。その前(まえ)では、いすに座(すわ)った研修医(けんしゅうい)と学生(がくせい)が、じっと容体(ようだい)を観察(かんさつ)しています。重病(じゅうびょう)の患者(かんじゃ)がいるときは、交代(こうたい)しながら二十四時間体制(じかんたいせい)で看護(かんご)することもあるそうです。体力的(たいりょくてき)にも大変(たいへん)な仕事(しごと)ですね。

 ペットが健康(けんこう)に過(す)ごすために、みんなにできることはあるのでしょうか。中出教授(なかできょうじゅ)は「動物(どうぶつ)は、しゃべれないので、みんながお父(とう)さん、お母(かあ)さんの代(か)わりになって、体調管理(たいちょうかんり)をしてください。散歩(さんぽ)やえさをやるときに、食欲(しょくよく)はあるか、目(め)やにが出(で)ていないか、便(べん)やおしっこの色(いろ)はどうかなど、よく観察(かんさつ)してくださいね」とアドバイスしてくれました。



<通信員リポート> 札幌のまち 少しくわしくなった

赤川冬果(あかがわふゆか)《札幌(さっぽろ)・あいの里東小(さとひがししょう)5年》

 わたしは去年(きょねん)から、サタデーテーリングをやっています。札幌(さっぽろ)のまちを地下鉄(ちかてつ)やバスを使(つか)って回(まわ)り、時計台(とけいだい)やテレビ塔(とう)などにあるチェックポイントで、スタンプをおしてくるというものです。

 チェックポイントは34か所(しょ)あり、毎年(まいとし)、4−9月の前期(ぜんき)と10−3月の後期(こうき)の2回(かい)行(おこな)われます。わたしは今(いま)、21か所(しょ)に行(い)きましたが、まだ1回(かい)も全部(ぜんぶ)をせいはしたことが無(な)いので、今年(ことし)の後期(こうき)こそは、せいはしたい、と思(おも)います。

 わたしはサタデーテーリングに参加(さんか)して、地下鉄(ちかてつ)の乗(の)りかえ、バスの乗(の)りつぎができるようになったし、札幌(さっぽろ)のまちのことが少(すこ)しくわしくなりました。みんなも、ぜひ参加(さんか)してみてください。



<ニュース教室>流行語大賞 今年を代表する言葉

 今年(ことし)の「流行語大賞(りゅうこうごたいしょう)」に、東国原英夫宮崎県知事(ひがしこくばるひでおみやざきけんちじ)が県議会(けんぎかい)での演説(えんぜつ)で述(の)べた「《宮崎(みやざき)を》どげんかせんといかん」と、男子(だんし)プロゴルフツアーで最年少(さいねんしょう)優勝(ゆうしょう)した石川遼選手(いしかわりょうせんしゅ)《東京(とうきょう)・杉並学院高(すぎなみがくいんこう)》の愛(あい)しょう「ハニカミ王子(おうじ)」が選(えら)ばれました。

 流行語大賞(りゅうこうごたいしょう)の正式名称(せいしきめいしょう)は、「現代用語(げんだいようご)の基礎知識選(きそちしきせん) ユーキャン新語(しんご)・流行語大賞(りゅうこうごたいしょう)」。毎年(まいとし)生(う)まれる多(おお)くの流行語(りゅうこうご)や新語(しんご)の中(なか)から、最(もっと)もよく世相(せそう)を表(あらわ)した言葉(ことば)を、自由国民社(じゆうこくみんしゃ)が発行(はっこう)している「現代用語(げんだいようご)の基礎知識(きそちしき)」の編集長(へんしゅうちょう)らでつくる委員会(いいんかい)が選(えら)んでいます。

 この賞(しょう)がつくられたのは、一九八四年。過去(かこ)には「無党派(むとうは)」(九五年)、「IT革命(アイティーかくめい)」(二○○○年)、「小泉劇場(こいずみげきじょう)」(○四年)などが選(えら)ばれています。いずれも、その年(とし)に大(おお)きな話題(わだい)になった言葉(ことば)。ちなみに、昨年(さくねん)の大賞(たいしょう)は「イナバウアー」と「品格(ひんかく)」でした。

 今年(ことし)は、大賞(たいしょう)を受(う)けた二つの言葉(ことば)以外(いがい)にも、「(消(き)えた)年金(ねんきん)」「そんなの関係(かんけい)ねぇ」「どんだけぇ〜」「鈍感力(どんかんりょく)」「食品偽装(しょくひんぎそう)」「ネットカフェ難民(なんみん)」「大食(おおぐ)い」「猛暑日(もうしょび)」が、トップ10に選(えら)ばれました。

 タレントが流行(りゅうこう)させた言葉(ことば)や、事件(じけん)で使(つか)われた言葉(ことば)などさまざまですが、こうして並(なら)べてみると、なんとなく今年(ことし)のイメージがうかんでくるようです。

 みなさんは、いくつ知(し)っていましたか?。

《編集委員(へんしゅういいん) 三浦祐嗣(みうらゆうじ)》

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