必要な機器が揃ったら、OSの準備を行いましょう。まずは、こちらから OSイメージをダウンロードします。2012年10月11日現在、ダウンロードが可能なOSイメージは4種類ありますが、一番問題が無さそうな[Raspbian ”wheezy”] をダウンロードする事にします。インストール後の事を考えると[Debian “wheezy”]にしたい所ではあるのですが。
ダウンロードが終わったら、まずは[shasum]コマンドでデータのチェックを行いましょう。
[ダウンロード]フォルダに[2012-09-18-wheezy-raspbian.zip]ファイルをダウンロードした場合は、以下のような感じになります。
sha1sum ~/ダウンロード/2012-09-18-wheezy-raspbian.zip
下のスクリーンショットのように、[sha1sum]コマンドの結果と、サイトに記載されているチェックサム値が一致している事を確認します。
ちなみに、この値が「一致している=オリジナルファイルと同じデータ」という事になります。もし、この値が一致しない場合、ダウンロードに失敗しているか、ダウンロードしてきたファイルが改竄されている事を示します。
チェックサム値が一致している場合は、zipファイルを展開しておきましょう。
zipの展開が完了し次第、SDカードをマウントします。
マウントが完了したら[terminal]を起動し、dfコマンドで、SDカードのデバイスファイルを確認します。
user@user-desktop:~$ df -h -T
Filesystem Type Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/sda1 ext4 30G 6.3G 22G 23% /
udev devtmpfs 1.9G 4.0K 1.9G 1% /dev
tmpfs tmpfs 791M 940K 790M 1% /run
none tmpfs 5.0M 0 5.0M 0% /run/lock
none tmpfs 2.0G 244K 2.0G 1% /run/shm
/dev/sdb1 ext4 455G 302G 131G 70% /home
/dev/sde1 vfat 7.5G 4.0K 7.5G 1% /media/4523-789A
user@user-desktop:~$
私が利用しようとしているSDカードは8GBですので、上のリスト上では一番下の[/dev/sde1]がSDカードのデバイスファイルを示している事がわかります。
もしよくわからない場合は、SDカードのマウント前と後のdfコマンドの結果を比較すると、どれがSDカードのデバイスファイルかがわかるかと思います。
SDカードのデバイスファイルが確認できたら、SDカードを以下コマンドでアンマウントします。
sudo umount /dev/sde1
アンマウントが終わったら、再度dfコマンドを実行し、DSカードを示すデバイスファイルが表示されない事を確認します。
user@user-desktop:~$ df -h -T
Filesystem Type Size Used Avail Use% Mounted on
/dev/sda1 ext4 30G 6.3G 22G 23% /
udev devtmpfs 1.9G 4.0K 1.9G 1% /dev
tmpfs tmpfs 791M 944K 790M 1% /run
none tmpfs 5.0M 0 5.0M 0% /run/lock
none tmpfs 2.0G 244K 2.0G 1% /run/shm
/dev/sdb1 ext4 455G 302G 131G 70% /home
user@user-desktop:~$
ここまで確認できたら、ddコマンドでOSイメージをSDカードにコピーします。
なお、ダウンロード後展開したファイルが[~/ダウンロード/2012-09-18-wheezy-raspbian.img]にあり、SDカードのデバイスファイルが[/dev/sde1]の場合、以下のようになります。
このあたりは、それぞれの環境によって値が異なるので、実行の前によく確認するようにしてください。コマンドが通らないだけならいいですが、間違ってコマンドが通ってしまった場合かなり悲惨な事になります。
注意点がひとつあります。dfコマンドではデバイスファイルが[/dev/sde1]の場合、ddコマンドでの指定は[of=/dev/sde]になります。ここで、[of=/dev/sde1]として、「うーん、なんかうまくイメージがコピーできてないなぁ」なんて、
相性を疑って手持ちとは別にSDカードを買ってきたり、USBのSDカードライターを買ってきたりと微妙な時間の浪費と散財をしないように気をつけてくださいね。
sudo dd bs=1MB if=~/ダウンロード/2012-09-18-wheezy-raspbian.img of=/dev/sde
ddコマンドが正常に実行された場合、コピーが完了するまでしばらくかかります。プロンプトが戻ってくるまで、しばらく放置して待ちましょう。
コマンドが終了すると、かかった時間や平均転送データサイズ等が表示されます。
sudo dd bs=1MB if=~/ダウンロード/2012-09-18-wheezy-raspbian.img of=/dev/sde
1939+1 レコード入力
1939+1 レコード出力
1939865600 バイト (1.9 GB) コピーされました、 154.325 秒、 12.6 MB/秒
ddが完了した後、SDカードの状態をgpartedで見ると、このようにパーティションが分けられている事が確認できます。さきほどddでコピーしたディスクイメージは
2G程しか使わないので、私の8GのSDカードだと6G近くの領域が見割り当て状態ですね。
確認ついでに[sde2]の領域を目一杯広げ、無駄な領域をなくしておきましょう。
[sde2]を選択して右クリックし、[Resize/Move]を選択します。
上にあるバーを右端までドラッグし、[Free space preceding]が0になったら[Resize/Move]ボタンをクリックします。
画面内にあるチェックボタンをクリックします。
確認メッセージが表示されるので、[Apply]ボタンをクリックします。
パーティションの拡張が完了したら、[Close]ボタンをクリックします。
メニューから[GParted]->[Quit]を選択してGpartedを終了します。
SDカードをアンマウントしてOSのインストール完了です。
これでやっと準備が整いました。ディスク削除以外にddを使うのは初めてだったのですが、指定の仕方を勘違いしていたせいで半日程無駄にしてしまいましたorz。
作成日:2012-10-14 18:49:53
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