あわや「戦後初の前首相の落選」のピンチだった東京18区の民主党・菅直人氏(66)は、17日未明の“復活当確”で滑り込み当選。前回総選挙の海部俊樹氏(81)に次ぐ首相経験者の落選も免れたが、議員バッジを失えば“山本太郎化”するのではともささやかれていた――。
元首相のプライドをかなぐり捨てたかのようにドブ板の選挙活動に徹した菅氏だが、8万4078票を獲得した自民党の土屋正忠氏(70)に及ばず、7万3942票の次点にとどまった。小選挙区の敗北確実が伝わったたのは、日付が変わったばかりの17日午前0時すぎだった。
開票作業が始まった8時を過ぎても菅氏の姿がなかった選挙事務所は、敗北が確実になっても主がいないまま。民主党が比例東京ブロックで獲得した議席は3しかない。多くの候補者とともに名簿1位だった菅氏は、自身と他候補の残りの開票具合で決まる惜敗率の順位に運命を委ねた。
大激戦となった東京1区で落選した海江田万里元経産相(63)が惜敗率98・62%、同3区の松原仁元拉致担当相(56)が98・35%。菅氏はこれを大きく下回る87・94%だったが、その下の同19区・末松義規氏(56)の80・40%はクリアして惜敗率3位に。復活当確が出たのは午前3時を過ぎていた。
これでようやく菅氏は伸子夫人とともに武蔵野市内の自宅を出て、約50人の報道陣と10人の支援者の待つ事務所へ。支援者らに拍手で迎えられたものの民主大敗&小選挙区敗北という現実にうちのめされてか、表情には覇気がなく、やっと立っているような元気のなさを漂わせた。
「比例の最後の最後で議席を頂いたのは、全国の原発ゼロを実現してくれという皆さんの執念」と消え入るような声で感謝を口にしたが、小選挙区での敗因を聞かれると30秒ほど言葉を継げずに沈黙する場面も。
「反原発の訴えは皆さんに十分届いたが、この3年余りの(民主党政権の)リーダーという立場には、期待外れという意味で批判があったと思う。党への厳しい目が私への厳しい目になるのは致し方ない。私自身に責任がある」と今回の不振を総括した。
気疲れから一気に老け込んだ印象の菅氏だが、本紙が「落選した場合の別の道は考えた?」と問うと「それはねぇ、その時に考えようと思いました」と急に語気を強めるなど“イラ菅”は健在なところもチラリ。
菅氏が落選して民間人になった場合、脱原発などの活動が“過激化”するのでは?と一部でささやかれていた。
「未曽有の大震災時に総理大臣だったという命運から、菅さんにとって脱原発は人生をかけてのライフワーク。脱原発に焦点を絞った選挙戦で政治家生命を絶たれたとなれば、執念にも似た脱原発運動をやったはず。まさに役者生命を絶つ覚悟で狂気じみたのめり込み方で“反原発の顔”となった山本太郎のように。政治家でなくなれば多方面の調整も考えなくてよいし、政権を奪われた自民党総裁(首相)がいる官邸前デモなんて、私怨も混ざった過激な活動になったはず」(メディア関係者)
最悪の事態は免れた菅氏だが、元首相の滑り込み復活は凋落民主を象徴する選挙戦だろう。
◇ 菅氏に届いた“意味深”なバラ
◇沢田研二応援で票につながるのか
◇菅直人前首相と山本太郎まさかのコラボ
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