ま じ め な 私
放談室
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将棋の話


新人研修(五)

 5回目の新人研修は普及がテーマでした。プロ棋士の団体として対局中心に時を刻んで来たことは確かです。
普及
 これは主として稽古です。会社というのもあれば将棋好きのダンナ様への個人というのもある。これは個人のお客様ですから団体の方がお節介を出したりは出来ません。トラブルの元になるからです。

 将棋大会の審判、指導。これなども支部長や大会運営の幹部とプロ棋士との個人的なつながり、縁などで人選が決まります。ですから普及部もうかつに口を出せない。うっかり違う人を選ぶと「俺の永年の仕事先をどうしてくれる」ということになるからです。
 普及部としてはプロ棋士の人選には出来ればノータッチでいたかったのです。

 しかし、昨今は全く新しいものが登場します。学校、地方自治体主催あるいは協賛。そして文化庁や伝統文化活性化国民協会の新事業。新聞社からの普及協力金。
 このようなものは組織としての全く新しい普及活動の組み立てをするよりありません。対局以外の利益は全額普及活動に廻しますから、これからのプロ棋士、女流棋士の果たす役割りは大きいです。
 当日のレポートは下記です。

「普及について」

 かつては、棋士の公務は対局がすべてであり、普及への関心は低かったが、ここ十年余りで、棋士の普及に対する意識は高くなってきた。棋士による指導や解説、更には学校訪問や文化庁との事業などが広がりを見せ、普及は厚みを増している。

 普及には、将棋を指す普及と、将棋を観る普及がある。指す普及では、子どもへの普及は非常に盛んで、親子連れでの将棋大会の参加申し込みが7歳を頂点に広がっている。また、対局者が創り出す感動やドラマ、つまり観る普及を新聞の将棋欄はもちろん、今後はインターネット、携帯サイト事業を通じて伝えていくのが、新たな課題である。7月5日には、携帯サイトがオープンするので、これらを中心に輪を広げたい。

 また、組織の一員である支部会員を大切にすることが、将棋文化にとっても、連盟にとっても大事である。公益法人改革では支部との関係も新たに進化することとなるが、上記の普及活動を支える一角としての支部と連盟のつながりを、これまで以上のものにすべく、努力する必要がある。


新人研修(四)

 将棋連盟会長の新人研修は月2回のペースで行っています。1回が1時間の講義。そのあとは質疑応答などをします。
 一人が取りまとめ、それを私のホームページに原文のまま掲載します。
 各人がメモを取っています。本当はそのメモを見せてもらい、私の意見と受け止め方のディスカッションをしてゆくのが良いと思いますが、今は全般をなぞる程度ですね。
 今回の文章は以下の通りです。

第4回新人研修
「電子メディア部の現状と将来」
[メディアと将棋の関係]
 メディアは将棋と密接な関係にあり、古くは江戸時代からで現在にまで至る。現在、そのメディアは新聞社やテレビなどの情報を提供する側の会社であり、将棋連盟と棋戦契約を結ぶとメディア側が契約金を払い、連盟側は純粋なプロの将棋を提供する。
 この流れは現在に至るまで変わらなく、これからも変わることはないだろう。

[電子メディア部の現状と未来]
 将棋連盟と新聞社の視点で見ると、近年活字媒体の不振もあり新聞社全体の業績の落ち込みが目立つ。それに伴い契約金が減少しており、収益を契約金に頼っている将棋連盟にとっては非常に危機的なものである。
 新聞社のこれからは教育界にかかっている。ひとつはNIEだ。しかし私が進言しても真剣に取り上げようとする社は少ないです。もうひとつは「授業で新聞を読む」ことが定められました。
 そこで、今の現状を打開するために他の収益源を作る必要があり、将棋連盟は収入源を活字と共に、ネットに活路を見出した。
 それがインターネットを用いた対局中継や将棋倶楽部24を用いた対局アプリである。
 具体的には、PCでの利用は無料にして普及活動の一環と割り切る。
 ファンの信頼を保つためには無料のままが良い事がある。
 その代わりに、携帯端末での利用は有料にして実費分を埋め合わせようという事である。

 今後も活字媒体は落ち込みも予想される。新聞社もそれに対して対策を講じることになると思うが、ファンの期待や信頼を裏切らないためにも棋戦がなくなることは避けたい。
 危機にさらされた時に将棋連盟がいかに真摯に対応できるかが大切である。
新人研修(三)

 5月21日に行われた第3回の新人研修。新人がまとめたものを掲載します。
 私の一時間の話の他に、レポートや感想文を書くことも教育の一環です。

第三回 新人研修
日本経済の現状と将棋界について

 新人研修では毎回、各テーマについて「米長の視点」から、会長が話をされます。第三回の新人研修の内容について、ごく一部ではありますが、新入社員がご報告します。
第三回の新人研修は、まず日本経済の話から始まりました。日本経済は今「100年に1度の大不況」のなかにあると言われていますが、会長は「100年に1度の大不況というが、昭和20年に比べればマシだ。つまり、今の日本は一生に1度ぐらいの不況だ。」と言及されました。
 昭和20年といえば第二次世界大戦が終戦した年です。戦後間もない日本を知っている会長だからこその言葉です。話はバブル景気、崩壊へとつながります。会長は日本人の二つの錯覚について述べられました。
・ 人々は、日本が世界一強い国だと錯覚し、戦い、敗戦した。
・ 経済復興後はアメリカを抜き、日本が世界一の経済国だと錯覚しバブルの崩壊が起きた。
会長はこの状況に「トーマス・カーライル」という人物の言葉を挙げました。
「人は逆境に耐えることはできる。しかし、順境によく耐え得る人はいるのだろうか」(意訳)
 一見、自分にとって良い状況であっても、流されるままではいけないのでしょう。どのような状況であっても先を見据えて現状を捉え、行動しなければならない。このようなことを会長の話から私なりに感じ取りました。
 話は現在の経済不況のなかでの将棋連盟の対応へ。一般企業がそろって人件費削減を行うなか、会長は新入社員を4人も採用したのです。日本将棋連盟の規模からすると大量採用です。これは「逆境こそチャンス」という会長の考えによるものだとか。私は先ほどの「カーライル」の言葉をふと思い出しました。「逆境に耐えることはできる」とあったが、会長は耐えるのではなく、積極的に攻めて常により良い連盟のあり方を模索しているのです。教育の世界へと足を踏み入れた「将棋塾」もその一環なのでしょう。
 最後に、「将棋という目に見えない文化、財産に誇りと自身を持つ」という会長の言葉を胸に、私ども新入社員は、広く皆様に親しんでもらえるよう、将棋の普及活動を行ってまいります。

新人研修(二)

 将棋連盟の新人研修の2回目は5月6日です。1時間の予定でしたが1時間40分になってしまいました。
 新人5名に職員を加えます。30代の職員が交代で1名が加わる方式です。その中の1名に話の内容をまとめてもらったのが以下です。

棋士はどのように成長するか、人はどのように成長するか。

「連盟で10年20年働きました。でも、何も成長しませんでした。」ということではいけない。これから話すことを成長へのヒントとして心がけて欲しい。

T.独創性を持つ
これまでに多くの奨励会員を見てきたが、奨励会員には「伸びる奨励会員」と「伸びない奨励会員」の2種類がいて、これらの違いは一目である。伸びない奨励会員によく見られる傾向として、一に真面目過ぎる、二に長考が過ぎる、三に定跡に頼り過ぎる、四に先人の棋譜に傾倒し過ぎるといったことがよくある。

これらは必ずしも悪いことではないが、度を過ぎれば唯の偏屈で、オリジナリティやクリエーティビティといった独創性に欠けると言わざるを得ない。

もちろん長考したからと言って独創的な手が思いつくわけでもない。ほとんどの手は直感的に見えるもので、考慮時間の多くはその確認に使われるものである。独創的な手は、真面目一辺倒の思考や、先人の棋譜・定跡をまねて生まれるものではない。一瞬のひらめきなのだ。

つまり、伸びる奨励会員というのは、一瞬のひらめきへの直感的な感性が優れているのであり、独創的なのである。独創性を持つことが、選択肢や可能性の幅を広げるのだ。

U.向上心を維持する
ある棋士は、対局に2~3時間もかけて将棋会館へ通勤する。一見、移動時間がもったいなく思えるが、彼らにしてみれば電車に揺られる時間さえも将棋のことを考えるには充分な環境だということだ。彼らはそれを不利とは微塵も思っていない。

どんな時でも将棋のことを頭の片隅に置き、将棋のために何か活かせないかを常に考える。この向上心を持ち続ける姿勢は見習うべきである。その姿勢はいつの日か何かしらの素晴らしいアイデアとなるだろう。

もし、そのアイデアが上司らの考えと異なるものだったとしても、あとは上司がこれをどう見るかの問題である。その判断で上司の資質も見えてくるというものである。そして、判断に迷った場合は、「運の良し悪し」が決め手となってくるのである。

V.運が良いかどうか
「運の良し悪し」も軽視してはならない要素である。運が良い人は仕事も私生活も大抵うまくいっている。運が悪ければ、うまくいくものもうまくいかなくなる。だからこそ「運の良し悪し」は重要なのである。

W.迅速に行動する
そして、情報を察知したら迅速に行動を起こすことも忘れてはならない。状況は日々、さまざまに変化する。今日正しいと思っていたことも、明日には変わっていることもある。そんな状況でもまずは行動を起こすのである。

たとえ不利な状況だったとしても人と人との間柄のこと。何かしらの行動によって誠意を伝えることができれば、その行為は必ず良い結果をもたらすだろう。

新人研修(一) 10.5.1記

 サラリーマンの世界では新人社員の大半は一年間で勝負がつくとか。上司によって決まってしまうのだそうです。
 日本将棋連盟は新人4人プラス1、5名を会長の私が月2回くらいのペースで研修することにしました。約1時間です。第一回は4月21日。「君は何故採用されたか」

 165名の応募がありました。そこから絞込み、最終面接官の中には会長もいて採用を決定しました。
 何を重くみたか。私が重点を置いたのは「運が良いか」の一点です。
 人間は自分自身の運を損なう者がいます。若さや老いとは関係なく運氣はあるんですね。大体は、妬み、嫉み、恨み、憎しみ、僻みなどを持ち合わせていると不運になります。運の悪い男は共通していてモテません。もっとも女運も悪いのですから当然ですけどね。そこで自分でも相手にしてくれる女性が好きになる。もっともそうでないと世の中はうまく回らないのかも。
 このような心の中が顔に出てきます。面接のやりとりはそれを確かめるだけのものであります。

 次に大切なのは、自分が幸せであると同時に他人をも幸せにすることです。もうひとつは運の悪い人とはつき合わないこと。運の悪い人は、なんでも人のせいにします。他人の悪口を言います。謙虚さがありません。人を攻撃して自分は正しいと思っている。こういう人とはつき合わないか、ケンカをするのが良い。
 つき合わない、かわす、避ける。仕事上などでどうしても関わらなければならない時もある。仕方がないでしょうね。
 ケンカする。これは相当な実力と見極めが必要です。初心者というか運氣のなんたるかを知らない人には勧められません。
 私も運の悪い人達に攻められることが多くあります。時には無視し、時にはお相手をする。人生が面白くなります。

 次に笑いと謙虚さです。以上が揃っていればこそ日本将棋連盟の将来は明るいです。
 入社の時の氣持ちを忘れるでないぞ。

 約40分話してあとは質疑。厚みある人生、貸し方の人生も説いておきました。
新人研修(六)

 新人研修は1ヶ月2回くらいのペースです。即戦力になるようにする。そのためには私なりの考え方、ものの捉え方、社会の動き、世相などをかんで含めるように話します。
「いいか、私が言ったことは絶対に正しい訳ではない。常に自分の考えに置き換えることだ。合致すればそれはそのまま栄養になる。違っていれば自分で考え、質問する。この積み重ねが大切だ」
 新人の一人がまとめたものを記します。

公益法人改革とは何か

 日本将棋連盟は何故公益法人を目指すのか?公益法人の大きなメリットは公益目的とみなされる事業であれば非課税となることです。その他に関しては公益法人と一般法人との違いはほとんどありませんが、抽象的に言えば公益の方がより信用性があり格式の高いものです。そのような立派な団体になるために公益を目指すのです。
 公益法人になるには、昨年11月から5年間の間に文化庁の認定委員会に事業申請し、公益法人になるに相応しい団体であると認められなければなりません。その条件はいくつかあります。
・収益目的事業の費用は5割を越してはならない。
・特定の人間が利益を得てはいけない。
・誰でも正会員になる権利があること。(ただし、例えばアマの場合は支部長歴10年以上などの普及貢献者が対象)

我々は将棋という伝統文化を重んじ、さらなる普及活動・技術向上を目指します。その基盤をつくるために公益法人になる必要があるのです。

新人研修(七)

 新人研修は何のためにするか。これは仕事というものは人間の成長、達成感の喜びを併せ持つことが最も大切であることを教えるのです。1時間から1時間半です。一通り私のお説教というか講義をして、皆、質疑応答をしてゆく。
 通り一ぺんのことは一応済んだこととして、そろそろ具体的な話をしてゆきます。ファンとの対応、広報のPRの仕方、経理や総務はどんなことをしているか等々です。時には人の名前を出して話をする。原則として褒めるときに実名を出し、逆の時は出しません。部屋の中での話は頭の中、胸のうちにしまっておき、部屋を出たら人名や出来事、具体例は一切口外してはならないことになっています。
新人研修(八)

 学生から社会人へ。サラリーマン、OLにとっては社会に出てからの最初の1年が大事と言われています。恵まれた上司かどうか。一生がたいてい定まるというから恐いです。
 会長の私が月に一、二回研修をしています。そろそろ初級編、基礎編は終了です。

 次は各自の意見、スピーチ、討論を考えています。外部講師も呼ぶ必要もあるかと思いますが、会長は無料でも外部の人には支払うべきものが要るので少考中です。
 今回のレポートを掲載します。
※IT研修の講師は私とは大違いの美人ですのじゃ。

新人研修レポート

今回の新人研修では、将棋連盟の現状と職員についてお話をしていただきました。以下、要約です。

将棋連盟の現状として、将棋ファンを増やし、公益法人に移行し存続していくことが求められている。
将棋連盟の目的は@技術の向上、A普及、B将棋の価値(将棋の本質、学術的・文化的価値、芸術性の確立)を高めることである。
その為に、普及部は畑の草取りのように地道に、将棋ファンを増やしていく働きをしなければならない。
広報部は将棋の角のように積極的に外へ向かって発信していく働きが求められている。将棋の魅力を打ち出して記事を多く載せていただき、将棋界を盛り上げていきたい。

また、今回は、新人一人一人が個別に会長より直接の指導を受けました。
これは他の企業では考えられないことで、恵まれていると感じると同時に連盟の風通しの良さという強みに気がつきました。
私自身は、大会・イベントを運営しており、連盟内では将棋ファンの方々と接する機会が最も多い部署に所属しています。
会長からは、私を指導して下さっている上司がいなくなっても仕事を回していくことが出来るようにと指導していただきました。今の私にはまだ及びませんが、一日一日の積み重ねを大切にし、来年は一人で大会の準備から運営までが出来るように成長したいと思います。
今後もチームの皆と団結し、より良い大会を創り上げて参ります。

最後に、IT研修の方が皆楽しそうにしているのではないか、と仰っていましたが、そのような事実はありませんと結びまして、今回の新人研修レポートをまとめさせていただきます。次回も宜しくお願い致します。ありがとうございました。


新人研修(九)

 会長の私が講義するものと、外部講師が話すものとがあります。年に一回は、厳しい一泊二日の行程で滝に打たれる禅寺の修業等々考えています。
 今回は登山にしました。会長のレポートを掲載します。

2010.10.26
若手研修レポート

○目的 
若手職員の一泊二日の研修により、今後の職務に資する。
団長:米長、補佐:中川
同行者:杉浦、山田、中村紀、大谷、岡田、松本、三枝、栗山、千葉、草留、川上

○日程 
10月25日 13:00 山梨県・韮崎駅集合
10月26日 16:45 バスにて同駅に降り立ち解散
以上の行程を公務扱いとした。

○山行 
厳しい登山により心身の鍛錬を主とした。
・25日、17時30分夕食。18時過ぎから20時過ぎまでミーティング。
会長講話の他、各自の体験発表をした。
・26日、6時45分出発。昨夜は大雨。出発時も雨ではあったが研修はこのような天候時こそ目的が果たせると確信して出発。
瑞牆山は急峻。10時に山頂に達する。
途中ばて気味の者、それを助ける者等々、13名の結束、友情、信頼は深まった感がある。
・山頂は一瞬青空が見え絶景。全員集合写真を撮り下山。
山は登りより下りが危ない。無事に下山することが大切なのは人生と同じである(会長説教なり)。
※会長が転倒し、靴が破損というアクシデントがあった。
山に慣れている者の応急処置、フォローが適切だった。
・13時15分下山。全員無事でホッとした。山荘にて昼食。
バスで移動し、日帰り温泉施設で着替えをした。

○職員の声
研修の意義が良く理解出来たようであった。
職場もさることながら「良い所に就職して幸せ」という全員の個々の声は本心と受けとめたい。

○今後
来週同行者のミーティング、総括をしたい。

◎中間管理職員について
課長、次長クラス(部長も同行)の研修も行いたい。
全く同じ行程で11月上旬に実施したいので、職員の意見をまとめておいて欲しい。

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キンモクセイの実(2012.2.5)

 キンモクセイの実を見つけました。これをtwitterで書いたところ世紀の発見だとか。中国ではキンモクセイ、銀杏、沈丁花の雌(メス)の木は日本には出さなかったんだとか。銀杏は解禁されたとのこと。
 是非実物を拝みたいという植物に造詣の深い人から言われて私も困りました。ある公園に一本。そして民家に一本あるのです。緑色をした固いグミという感じですが、やがて黒くなって地面に落ちるんだそうです。
 思い切って呼び鈴を押して訪ねてみました。七、八十年くらいの太い幹です。「これはギンモクセイです。実をつけるのがそんなに珍しいことなんですか」「私の家のTELを教えても構いませんよ」という訳で、どうしても観たいという人はメール下さい。
 なお、そこは糸魚川産のコシヒカリを売ってくれる家です。1kgくらい買ってあげて下さい。海苔と米は確かにおいしいです。
サイン本(2012.2.12)

  一日に700冊サインしました。これは私も新記録です。新刊本「われ敗れたり」は予約注文を受けていました。おかげさまで625冊の予約がありました。
 販売部では一日も早くお届けするために営業努力をいたしました。ウルトラC。製本所から発売元の中央公論新社へ届けずに、日本将棋連盟へ直にトラックで運ぶ。伝票はあとのことです。都内の大きな書店へ届く前にイの一番に当方へ来たのです。900冊買い取りです。販売部としても売れないと損になりますし、売れれば利幅が大きい。

 2月10日。本が届きました。いよいよ戦闘開始です。包みから本を出す人。それを机に置く人、表紙を開く人。そして私がサインします。それを横にずらす人、落款を押す人。広げたまま別の机の上に並べて乾かす人、本を積み上げる人。
 その後は発送です。とにかく十名近くの人海戦術、朝から作業を始めて午後2時まで。「みんなお疲れさま。俺がうなぎ、ご馳走するから」。昼休み抜きで良く頑張ってくれました。
 625冊が予約。全て発送して翌日手元に届いた人もいました。700冊サインしましたが、これからもサインに追われる日々であって欲しいと願っています。
 尚、サインしている私、サイン本は下記のURLでどうぞ。又、出来ればご注文を。

http://item.rakuten.co.jp/shogi/1518060/


普及(2012.2.19)

 プロ棋士にとってはアマチュアがお客さんです。プロがお金をもらい、アマが払う。どの世界もたいていはそうでしょうが、将棋界は違います。本日更新の「将棋の話」をお読み下さい。

 10年後のことを考えるのが一流の経営者だとか。私は一流ではないので20年後まで考えたりしています。蒔かぬ種は生えぬ。とにかく子どもへの普及ですのや。未来の楽しみのために現在がある。これが私の経営方針です。しかし、現在をより良くすることも大切なことは重々承知です。
 支部へ加入するとお得です。駒桜会員も是非加入して下さい。

http://komazakura.shogi.or.jp/

JKA(2012.2.25)

 日本自転車振興会とオートレースとが合体してJKAとなりました。ここの監督官庁は経産省です。ボートは国土交通省で競馬は農林水産省。
 2月24日に評議員会があり、私が議長を務めました。会長は石黒克巳さん。毎日新聞社の社長になってもおかしくない人でした。

 評議員は竹田恒和・日本オリンピック委員会会長や、日本ゴルフ協会会長の安西孝之氏も居ります。自転車といえば島野喜三それに有馬真喜子様といて、宮家の会議の感があります。
 堀田力さんもいる。前日に宗像紀夫さんにお会いしたばかりですから、連日特捜本部長だった人に会ったのも珍しいことです。

 第一号議案は決算と予算の承認。事業報告を踏まえての討議です。質疑の後に全員異議なく承認。
 次いで第二号議案は公益財団法人を目指すのか、一般にするのか。これについての議論。これは多くの評議員の意見を聴き、石黒会長はじめとする事務局側の本音も聴く。次回までじっくりと考えようということになりました。
 2時から4時まで2時間ピッタしです。全て大臣へ議事録提出で、署名人は私の他は今井通子さんと安西さんです。大役を果たしてホッとしました。

内示(2012.3.1)

 毎年4月1日付で職員の人事異動があります。どこの会社でもそうでしょうけれども、動く本人には事前に言っておくのです。いきなり「君、明日から大阪へ行ってくれ」という訳にもいきません。
 3月1日に本人だけに言う。これが内示です。そうすると自分のやってきた事の整理や、後任は誰だろうと思うことになります。新しい部署はどんなところかは当然氣になる。人事は7割の人が「ワリを食った」と思うのが普通らしいです。
 人事は新しい部署との引き継ぎもあれば、元の部署を後任に託すという、二つが求められる。一ヶ月前が内示。15日前が公示。3月15日には異動は全職員にオープンになります。
 今年は新人採用が2名でした。この二人をどこへ配置するかも問題です。新人は最初の一年間の上司によって運命が決まるようです。その一年間での教育が急所で、何も教えない人の部下になった時が悲劇なんだとか。
 会長も総務課長のような仕事をしていて大変です。

学会(2012.3.12)

 第74回情報処理学会の3日間の研究発表会がありました。3月6日が初日。名古屋工業大学のキャンパスは学生、学者でウジャウジャでした。会費制で一人6000円。交通費もみんな自腹です。
 私は初日だけでした。2日目はコンピュータ将棋協会の面々による研究発表があったようです。
 7つのセッションがあって、私は6番目に発表で持ち時間は20分以内です。
 北陸先端科学技術大学院大学の米長特任教授と飯田弘之教授による「コンピュータの知と人間の知」の発表。教室には約20名の聴講者。余りの少なさに私がガッカリしていると「これは多い方なんです。特に多い」と飯田博士。

 人間の将棋の強さとコンピュータの強さを数字やグラフで表現しました。数式が出てきましたが、これは飯田教授に任せました。
 将棋の尊厳、プロ棋士の尊厳について説く。平安時代から木だけで楽しんでいた将棋と、電氣の力によるコンピュータとの知の比較です。「情報は波なのか粒子なのか。この研究は緒についたばかりです」これが私の研究発表。
 私としては時間も少なく、出来は余り良くないと感じていました。しかし大好評のようでした。事務局長、副会長をはじめ何人かがご挨拶に来られたのです。翌日、飯田教授からも褒められた。
 驚いたのはその後です。飯田教授は5月の連休にアメリカ・アラバマ州の研究発表会に参加ということです。この日の講義を英語でスピーチする。私も誘われましたが断りました。全て自費ですからねぇ。学者と将棋指しはこんなに違うのかと再認識しました。

 3月16日。金沢のホテル日航にて私が基調講演をしてシンポジウム。名古屋のふたつのイベントを合わせたような会があります。詳しくは以下で。是非お出かけ下さい。
http://www.jaist.ac.jp/event/2012/post-194.html

義務教育へ将棋を(2012.3.18)

 剣道や柔道が学校教育に取り入れられました。武道というひとくくりのものの一環です。しかし、柔道では大外刈りなどという大技は禁止だとか。怪我をする子が居るのが困るんだそうな。
 弓道や居合等は見送られた。一対一の真剣勝負の方が心の鍛錬になるのかもしれません。

 伝統文化の方はどうか。
 おーい。将棋だけ入れてくれんか。
 これは駄目なんです。囲碁も入れろ、麻雀、連珠も入れろ、華道、茶道などはどうする氣だ。というような訳で大変なんですね。
 しかしこんなことで黙っているような米長会長ではありません。どうしたら良いか。
 これから早急に手を打ってゆきます。皆さま方からのアドバイス、応援を宜しくお願い申し上げます。

将棋能力検定(2012.3.24

 先週「将棋の話」へ書きましたが、少しずつ明らかになりましたのでお知らせします。
 会場や検定の持時間、料金など大筋が決まりました。今後も分かり次第漸次付け加えていくつもりです。
 公式HPはここ。http://www.shogi.or.jp/topics/2012/03/post-534.html

1. 日時
  平成24年10月21日(日) 
  午後2時30分開始予定

2.会場
  東 京:明治大学付属明治高等学校・中学校
  名古屋:名古屋港湾会館
  大 阪:大阪商業大学

3. 検定時間
  2級・4級:60分
  6級   :50分
  9級   :45分

4. 検定料(税込み)
  2級:4,000円
  4級:3,000円
  6級:1,500円
  9級:1,000円

5. 検定結果
  検定日より1ヶ月以内を目途に、受験者全員に検定結果通知を、合格者には合格証書を郵送いたします。

6. 申込時期/申込方法
  詳細は7月ごろ発表します。

7. 問合せ
  公益社団法人日本将棋連盟 文化芸術振興局
  TEL&FAX 03(3408)6260

丸一年(2012.3.31)

 公益社団法人になって丸一年が経ちました。この一年間は正直疲れました。というのはそれまで続いていた日本将棋連盟は、棋士達が集まって、棋士の都合の良いように決めてきたからです。
 一例が免状料。経費を引いて一億円くらいの現金が残ります。これをどうするか。全棋士で全て分ける。こんなことが当たり前だったのです。

 公益社団法人になった。棋士だけが得するというのは許されません。というよりも棋士は現役が10万円の年会費を払って普及活動に務めますということになったのです。
 仕事をした人が正当な妥当と思われる謝金をもらう。仕事の対価としての支払いになります。仕事の量は公平か、謝金の額は妥当か。このような疑問に応じるためにいくつか委員会を作り上げました。モバイル中継、棋士派遣、道場・教室指導などみんな謝金が違います。棋士の意見も聴き公平を期して仕事を出します。
 普及活動予算は3億1100万円です。1億4000万円は一律というか公平というか、みんなで仕事に応じて配分。そのあとはまじめな人、熱心な人などが多くなる。教え方がデタラメ、子供相手に20戦全勝、公の場で人の悪口を言う等々の人は仕事の依頼が少なくなるのでしょう。
 それらの判定、実施についてはいくつもの委員会がチェックする体制になる筈です。筈、というのは、半分くらいは未定になっているからです。

  いよいよ公益社団法人は2年目になります。驚いたことに、初年度から褒められたのです。この一年間で改良すべき点があれば、更に直していくつもりです。3年目からは万全とはいえないまでも内閣府に更に褒められることになるでしょう。

北九州(2012.4.6)

 先月に行われた北九州でのイベント。大成功でした。私の講演が特に良かったというのですが、これはお世辞なのは分かっています。
 北九州市では前夜祭を催していただきましたが、その席上で、なんと感謝状を会長の私に手渡されたのです。北九州市長・北橋健治様からです。文面は以下の通りです。


 20年前はハイビジョンてなんのことだろうと思っていましたが、今は良く分かります。時代の先取りをしていた企画だったんですね。来年も同時期にありますので、皆さんメモ、メモ。
ダルビッシュ桜(2012.4.12)

 東京は4月11日がひどい春の嵐でした。カサがおちょこになったり、うっかりすると吹き飛ばされそうになったりするんです。
 前日は20℃を超して、都内の桜は一斉に満開になりました。私は4月10日に昼、夜と桜を楽しみ、4月11日早朝は近くの桜並木を観に行きました。
 4月11日は風雨の強まる中を所用あって外出。本当の桜吹雪に遇いました。僅か一昼夜でこんなに桜を相対したことはありませんでした。

 4月12日は快晴。24℃になるとかで、コートを着ている人も余りいません。じっとしていても汗が出てきます。
 桜の木々の根元には雪か霜と見違うばかりに花が散っていました。しかしおかしいなぁ。桜は殆どが散ってないかのように咲いてました。満開になってから日数が経ってなかったからでしょうか。
 都内の至る所、桜が元氣。
 ダルビッシュを思い出しました。2回で5点取られたのに、以後は立ち直って初勝利した。イチローとの対戦は5打数3安打の大サービス。結局イチローにも喜ばれ、勝ち星でチームに貢献というんですから、スターというか強運というか。
 今年の桜はダルビッシュみたいやね。私もあやかりたい。雨に打たれても諦めたらアカン。

将棋を義務教育に(2012.4.21)

  今月4月から武道が教育界へ導入されました。 これは安倍晋三内閣の時に決まった理念を野田政権下で具現化したものです。
 日本の伝統文化、精神を武道によって習得する。大変素晴らしいことです。
 しかし、現実には困ることが起きています。柔道が一番人氣ですが、ケガをする人、最悪のケースは死亡という例が後を絶たないのです。
 苦肉の策として、大外刈りは駄目。足技は禁止という学校もあるようですが、これではとても当初の目的を果たせるとは思えない。

 日本の伝統文化という点では将棋はピッタリです。将棋は武道に入っている剣道、柔道などと全く同じ棋道精神がある。将棋というのは中途半端な位置付けなんです。お茶、お華、歌舞伎からは下の方に見られる。今までも国の予算などは下の下、おまけに過ぎません。
 中国の将棋やヨーロッパのチェスなどは頭脳スポーツとして位置付けされている。中国では象棋は体育局の中に入っています。
 そこで、米長会長が動く。文化庁での伝統文化は、それはそれとして、将棋を棋道として武道の中のひとつに入れてもらうことです。そのうえで堂々と義務教育の中へ入る。文部科学省がどのような見解を示すか。100名余の国会議員の先生方の応援やいかに。

 一番はプロ棋士、ファン、支部会員の一丸となった応援ですね。これが私にとっては一番励みになることであり。強い味方になってもらえます。何か良きアドバイスをお願いします。
 4月中に私が文部科学省、国会などを走り回り、5月の連休明けに議員総決起集会の予定です。

将棋を義務教育に2(2012.4.29)

 将棋を義務教育へ。どのような手順にすべきか考え込んでいるところです。
○理論武装
 これは天からの贈り物です。武道が義務教育へ導入されたことが大きい。日本の伝統文化、精神を武術によって鍛錬するという。
将棋は最もその精神を採り入れたもののはず。先ずはここをきちんとしておきたい。
○同調者
 やっぱり志を同じくする者が一人でも多く応援していただかないと、事はうまく運びません。
○文部科学省
 日本一堅い役所です。しかし話が分かる人もいる。この人達と会って、どんな作文をつくるかです。会って、というのは国会議員も含めた場所でのレクチャーということです。
○国会議員
 やっぱりこの人たちが決め手です。5月7日に会合を持つ予定ですが、その時に凡その見当がつきます。
○執念
 私が会長になってからは、子どもファンを増やすことと、将棋の学校教育への導入のために頑張ってきました。
 しかし会長というのは大変ですね。いろんなことに巻き込まれて、本来の仕事は殆ど出来ずじまいでした。
 そこで打ち出したのが、収入を評価してもらい、分配や支出は他の人にやってもらうという方式。やっぱり会長は全体の収入増を考えなければなりません。昨年より多かった。それならそこで評価してもらい、金の分配や予算には時間を取られないようにしてもらうのです。
 学校教育への将棋の導入というよりも「将棋を国技にする」のが私の夢なのです。執念でもある。
 みなさんの応援を宜しくお願い申し上げます。



ボランティア(2012.5.6)

 日本はつぶれる。誰も心配していないんだろうか。
 原発、あるいは安全基準値についてはこのままで良いんでしょうか。

 復興。
 どう考えても遅すぎる。総理大臣がトップに立って大号令で事を動かす。もうひとつはきめ細かく現場の声を聴いて改めて指示を出す。その両面がどうもすべてがうまくいっているとは思えません。
 ボランティアを例にとって話しましょう。これは日本財団なくしては成り立ちません。しかし日本財団とて限界があるのです。
 あなたが心優しく、現地へボランティアに行こうかと考えたとします。実際問題として、往復交通費は自己負担。宿泊代、食事代金全て自己負担。相当な金額になりますね。しかも一人で思い立って出かけても邪魔になるだけで、何の役にも立たない。
 交通整理が必要です。何をやってもらうのかを決めます。先ずはボランティアが安く泊まれて、食事も自炊出来るような環境が必要です。
 現在はボランティアのNPOなどを日本財団が支援しているのです。東北へボランティアに行きたい人々がいる。しかし長期滞在出来る仕組みは全く出来ていません。3ヶ月、あるいは6ヶ月くらい滞在して学生達が現地に住めるような素地を作る。それが政治ではないかと思うんですがね。
 現地を知らない、現状を知らない。どうすれば良いかも分からない。
 俺が総理大臣だったらなぁ、と思う人はずい分居るんでしょうね。

将棋能力検定(2012.5.12)

 10月21日が試験日です。1級から10級までありますが、私の実力は4級かと思っています。
 問題は将棋実力は全く関係ありません。将棋という文化をどのくらい知っているかの一点だけの判定です。
例題
A.将棋盤は榧(かや)、桂ではどちらの方が高級でしょうか。
B.奈良の寺から古い駒が出土しました。その寺の名は。
   唐招提寺  興福寺  東大寺
C.米長邦雄の生年月日を答えなさい。

Aは8級クラスで榧が正解。
Bは4級クラスで興福寺。
Cは1級です。全棋士の誕生日を知っているなんてね。
 将棋の強弱については関係ありませんので、あなたは勿論、知り合いの方同伴で試験を受けにお出で下さい。
 詳しくはここ。http://www.shogi.or.jp/topics/2012/03/post-534.html


世の流れ(2012.5.19)

 クイズ。国会議員が一人以上いる政党は日本にはいくつあるでしょうか。政党名も全て答えられれば立派なマニアですね。
 民主党のとぜう政権もどうもパッとしない。支持率が30%を切りましたから通常ならアウトです。
 ところが受け皿になるべき自民党の方はもっとひどそう。民主が30%切れば自民は50%以上というのが今までの相場だったんですけどね。

 幕末に似ています。徳川幕府を倒す方も助成する方も、お互いに古い力同士でどうにもならない。
 そこへ現れたのが勤王の志士達、片側には新撰組、会津の白虎隊などもいましたが、皆若かったですね。30才過ぎはもう年寄りです。
 政治、経済、外交、教育。全ての分野に於いて日本はサビついてしまったかもしれません。

 大阪維新の会。これが本物かどうかはともかく、このようなグループに賭けるよりなくなったのではあるまいか。
 将棋界は、私があと少し頑張った後は、ガラッとものすごく若く様変わりするでしょう。
密談(2012.5.26)

 妙齢の美女から相談したいことがあると言われました。何の話だろう、ひょっとして「私、あなたが好きです」なんてことになりはしないか不安でした。
 会ってみました。「あのー。人には話せないことなんですけど」。いよいよ来たか。さあ、なんでも話してくれ。「私、ひどい便秘性なんです。何か良い方法ありませんでしょうか」
 オイ。いいかげんにしろ、と言いたいのを我慢してニッコリとして相手をしました。「アロエ入りヨーグルトを毎日一個。これはいいですよ。バナナ、セロリ、蕗、ゴボウなどを毎日食べること、根菜で繊維質ですから体にもいいです。コンニャクが案外良いです」

 数日後「米長先生は神様です」という電話が来たが、この次は違う話をしたいもんだ。

近況(2012.6.3)

 最近、仕事が少し増えてきた。定期執筆は週刊現代のコラム、月刊WiLL、東京中日スポーツのエッセイ「セブンデイズ」です。週刊現代は毎週棋士を採り上げていますが、必ずインタビューします。これが大切なことで、直接話を聞くと文章が違ってきます。毎回インタビューしていると聞いて、新聞記者もその熱心さに驚いていました。
 毎週月曜日発売です。

 東京中日スポーツは、その週に起きたことを自分なりに率直に書く。自分自身の旅行見聞録もあったり、テレビやスポーツ観戦の感想等を書きます。毎週土曜日のコラムです。

月刊WiLL
 花田編集長から依頼されて3回過ぎました。これは私の持論をズバッと書けるので氣分がスカッとします。

 講演なども増えてきました。世の中の景氣が上向いてきたのでしょうか。
 しかし一番多いのは当たり前ですが会長の仕事ですね。楽しく過しています。

消費税(2012.6.10)

 消費税10%になる。初めは行政のムダ17兆円を見直し、国会議員を80名削減なんて言っていてヒドイではないか。
 私がツイッターで時々これをつぶやくと、フォロワーがどっと増えるんですね。自民党も民主党も同じ穴のドジョウに見えます。

 しかし片方では硬骨漢もいる。どうなるかはともかく、17兆円と80人は誰も言わなくなりました。
 国民一人一人が出せば良いことですからね。本当にひどい。

維新(2012.6.17)

 消費税の増税が決まりそうです。全ては財務省の読み筋通り。自民党の野田派が党内をまとめたという感じで、自民が野田首相を助けるという変な図式。
 なれ合いもここまで来ると民主と自民との差がなくなりそうです。既成政党の限界、悪弊が出たというところでしょう。
 民主、自民合計しても支持率40%未満は異常です。

 俄然、注目されてきたのが維新の会。支持率60%強。これが大阪都構想を打ち上げ、国会の先生方の出方を見るという手法を採っています。
 幕末のような政治情勢でしょうか。あのころの主役は龍馬にしても松陰にしてもみんな20代から30過ぎまでの人生でした。
 若い政治家がこの国の在り方を変え、ギリシャやスペインよりもはるかに悪い国の財政を立て直して欲しいものです。

ツイッター(2012.6.30)

 ツイッターのフォロワーが4万人近くになりました。始めてから一年半足らずですが、毎日の積み重ねでしょうか。一日に2回つぶやくようにしています。
 ひとつは軽い小話か笑い。もうひとつはピリッとした社会風刺です。思わぬものがヒットすることがあります。昨日入れた「馬鹿んす」は大当たり。

 これは間違いなく受ける筈と思ったものが案外受けないことが多いということに氣づきました。氣負ったもの、押しつけがましいもの等々は嫌われるようです。
 ツイッターの面白さは、頭がリフレッシュすることです。新聞を読んだり、人と話をしている最中に、パッと浮かんだことをメモしておく。これを加工するんですね。

 私はフォローが0です。大変珍しいことですが、フォローゼロ。ここまで来てしまいますと、フォローするという訳にもいきませんでしょう。申し訳ない氣持ちもありますが、この姿勢は貫くよりありません。
 トップページのツイッターは1000以上のものが入っていますので、是非お読み下さい。氣分転換を図りたい時などは最適と信じます。どうぞごひいきに。

プロの資格(2012.7.8)

 将棋のプロの資格について書きました。「将棋の話」をお読み下さい。


公益社団法人について(2012.7.8)

 公益社団法人について「将棋の話」に書きました。ご一読ください。
羽生善治(2012.10.14)

 WiLLの12月号(10月26日発売)に、「米長邦雄のみた羽生善治」と題して8ページの特集があります。
 本当に羽生の生の姿を知りたい方は是非お読み下さい。中学時代の話、結婚秘話などが載っています。

将棋文化検定(2012.10.21)

 10月21日は検定当日です。おかげさまで約1000名の受験者です。来年からは定着して更に増えることを強く望んでいます。
 1級から10級まであります。この文化検定は将棋の知識や文化をどのくらいご存知かを検定するもので、実力は一切関係ありません。
 私?大体4級くらいの実力かと思っています。

 今日は試験会場では、検定の他に大勢のプロ棋士によるアトラクションが用意されていて、ファンに楽しんでいただけるよう趣向を凝らしています。詳しくはこちらをご覧下さい。http://www.shogi.or.jp/topics/2012/08/post-534.html
 又、近日中に各地の楽しそうな写真もUPされますので、是非又、日本将棋連盟のHPへどうぞ。来年はご夫婦、恋人同士、親子などのご参加をお待ちしています。

将棋文化検定(2)(2012.10.27)

 10月21日に実施された文化検定は大好評でした。問題はアマチュアに呼びかけて作成してもらい、その一問の出題者の名前を入れました。ご協力感謝します。
 下記の私の日記と将棋連盟のホームページを是非ご覧下さい。
 来年はあなたも是非おいで下さい。指すファン、観るファンの他に「知のファン」も増やしたいです。
日本将棋連盟HP
東京会場(明大附属高・中)
大阪商業大学会場
ヤマダ電機なんば会場

さわやか日記
文化検定
投稿日:2012年10月25日(木)12時21分55秒
昨日の日記に「良かった」と書いたら、何が良かったのかという問い合わせがありました。
当日のイベントが楽しかった。
問題が一問一問面白かった。
家族連れが多く、礼儀作法も学んで教育上良かった。
連盟のホームページに当日の様子をすぐアップしたこと。
来年も又受けたい。  etc

文化
投稿日:2012年10月24日(水)12時14分45秒
10月21日の文化検定は、多くのファンから「良かった、良かった」という声が届いています。
来年もどうぞ宜しく。

将棋文化検定(3)(2012.11.4)

 「週刊将棋」10月31日号で全国各地の将棋文化検定に全力取材をしていました。東京、高崎、名古屋、大阪です。
 試験だけでなく、楽しいイベントのレポートもある筈です。日本将棋連盟総力をあげての文化検定の様子を是非お読み下さい。

ツイッター(2012.11.18)

 ツイッターを始めてから約2年半になります。お陰さまでフォローしてくださる方が40,000人を超えました。
 毎日のように何かをかき込むのが受けたのでしょうか。まじめな話、するどい社会風刺、ジョーク等々、バラエティに富んだ書き込みが良いのでしょうか。
 リツイート。これは相当に受けるだろうと思ったら、意外に反応がないということが結構あります。さりげなく書いたものが大フィーバーになることがあります。
 これからもどうぞ宜しく。

最後の時(2012.11.25)

 秋の落日は早い。やがて冬になり、春がくるのが待ち遠しいという人は幸せである。そのまま、凍てつく氷の中で人生を閉じるという人達もいるのだろう。
 最近、自分はいつ、どのような形で人生を投了することになるのか考えるようになりました。一日でも長く、大いに笑い、健康な日々を過ごしたいと願ってはいるのですが、いつかは必ずその日がやってくることも覚悟しておかねばならない。
 その最後の時にむけての過し方、そして、その演出、私が今考えていることをポツリポツリと話していきたいと思います。
 アッと驚く告別式、墓石の削り料一回1000円、等々、私が今考えている事、思いついたことをとりとめもなく綴ってみたいと思います。
 死後の記者会見が出来ないものかどうか。

最後の時(2)(2012.12.2)

 最後の時。先週こういう出だしだったもんで、心配してくれた知人、友人が多かったです。その中でも忠告してくれる人がいて、告別式のあり方、不謹慎なお墓などは止めた方がいいという、超真面目な人が居りました。以後氣をつけます。

 人生は必ずいつか終わるもの。どのような形で投了するのか、あるいは投了させられるのか。最近はそんなことを考えるのが多いのも又事実です。痛みもなく苦しみもなく、寿命を全うできれば、これが一番幸せではないかと思い至るようになりました。
 悟りを開いた高僧になった訳ではありませんが、「人生すべて感謝である」これが今の心境です。私はガンを患っていますが、これもことの成りゆきで、人生はなるようにしかならないのだと達観しております。
 しかし、人生の達人にお会いして、それではまだだめだと教えられました。この世には無駄なことは何もなく、ガンになったことすら感謝すべきであると諭され、はっと氣づかされました。
 私自身の人生を振り返ってみると、60才までの勝負師人生、その後の経営者としての人生に分けられるような氣がします。60才までのことは大方の人が知っていることでしょうから、60過ぎからの会長職としての仕事の成果、内容、等々を書き綴ってゆきたいと思います。

 次いで、俗人の生前指示についても書いておきたい。相続、告別式の手配等です。全てが感謝といっても、やっぱり俗人ゆえに葬式に来てもらいたくないという人間がいます。これをインターネットで公表していいものかどうか(ま、そんなことはしませんけどね)。この感情も含めて、感謝なのでしょうか。