米グーグル:書籍電子化 角川本は検索対象外
毎日新聞 2012年12月13日 19時51分(最終更新 12月13日 20時36分)
米グーグル社の書籍デジタル化問題で、角川グループホールディングスは13日、書籍の検索結果表示機能について、角川グループの刊行書籍約3万点は表示されないようグーグルが一括対策を取ることで合意したと発表した。出版社単位での一括対応は国内初。今後、他出版社に同様の動きが広がる可能性もある。
米グーグル社は図書館の蔵書を著作権者らの同意なくスキャンしてデジタル化。このデータベースを基に、本文の一部を検索結果として表示したり、絶版本を全文公開するなどして作家団体から反発が起きていた。
角川グループによると、検索結果表示に関しては著者が1点ずつ除外登録をすることもできたが、手続きが煩雑で困難だった。角川グループはグーグルが日本国内向けに9月から始めた電子書籍ストアに対して同社の書籍を提供。その交渉過程で、表示問題についても話し合ったという。同グループの安本洋一・ブックウォーカー取締役は「グーグルにデータはまだ残っているが、利用者の目に触れないよう対策をとることはできた。今後は著作者の意向を聞きつつどういう方向に進むか判断したい」と話した。【高橋咲子】