HOME えひめ衆院選2012
アクリートくらぶガイドアクリートくらぶログイン
子規の一日一句愛媛の天気Yahoo!
えひめ衆院選2012
えひめ衆院選 開票速報
一覧へ

えひめ衆院選2012ニュース

自民 小選挙区独占(2012年12月17日)

【1区塩崎氏 2区村上氏 3区白石徹氏 4区山本氏】
 第46回衆院選は16日、投開票の結果、県内の全4小選挙区を自民党の前職3人と新人1人が制した。政権交代した前回2009年、小選挙区制で初議席を得た民主は及ばず、初陣に4新人を立てた第三極の日本維新の会も全敗。「自民王国」が復活した。
 県内の投票率は59・56%で、前回比11・35ポイント減。29年ぶりの師走決戦は低調ムードのまま幕を下ろした。
 当選したのは1区が前職塩崎恭久(62)=6選、2区が前職村上誠一郎(60)=9選、3区が新人白石徹(56)=初当選、4区が前職山本公一(65)=7選=の4氏。
 自民前職3人は「政権交代」選挙を勝ち上がっており、高い知名度を生かす形で短期決戦を乗り切った。3区は前回、民主の後塵(こうじん)を拝したが3年余の地道な活動を実らせた。完勝を受け来夏の参院選へも勢いづきそうだ。
 第三極として注目を集めた維新は、野田佳彦首相による11月16日の突然の解散で準備不足を露呈。県都1区では中村時広知事、野志克仁松山市長が支援したが、組織力で勝る自民の壁に阻まれた。今後の県政、市政への影響が懸念される。
 民主は一転して政権への逆風に苦しみ、比例復活を含む前職3人が実績を訴えたが、議席は遠かった。
 4日の公示直前に結党された日本未来の党は参院議員が2区にくら替え出馬したものの浸透しなかった。
 4新人を擁立した共産党は脱原発などの旗印を追い風にできなかった。

◆解説◆
【政策論争 置き去り 保守分裂の爪痕深く】
 下野から3年余、第46回衆院選は県内4小選挙区を自民党が独占した。手足を担う地方議員の数で圧倒的に及ばない民主党、日本維新の会は苦戦。政権に復帰する自民は県議会でも過半数を占めており、国政とのパイプ役が再び望まれよう。
 「台風の目」とされた第三極の維新と自民の保守分裂が残した爪痕は深い。県都1区では中村時広知事、野志克仁松山市長が維新に肩入れし、自民陣営は「前回は『厳しい』、今回は『苦しい』戦いだった」と総括したほど。今後の県政、市政への波紋は必至だ。
 突然の解散を受けた短期決戦、第三極の合従連衡は結果的に組織力、知名度で勝る自民を利した。前回の追い風で勝ちきれなかった民主は足腰の強い県連構築を突き付けられていたが克服できず、前職3人が全敗。初陣の維新も業界団体など自民の支持層を部分的には切り崩したものの後手に回った。
 陣取り合戦の陰で、四国唯一の原発立地県としての総合的なエネルギー政策、環太平洋連携協定(TPP)交渉参加問題は置き去り感が強く「マニフェスト(政権公約)選挙」にほど遠かった。低い関心、不確かな民意が行き場に戸惑う決戦だったと言えよう。
 日本と愛媛の針路は自民、公明が圧勝した新たな国政に委ねられた。ただ、比例四国を含め維新など第三極に「変革」を託した声をどうくみ取るか。
 勝利した4人は党派にかかわらず愛媛の代表だ。地方分権、「身を切る」改革は選挙用の美辞麗句ではない。今度こそ胆力をもって実行できるか、県民の視線は厳しい。(西山秀和)

◆新しい党にしていく◆【塩崎恭久氏の話】
 自民は3年前に大惨敗し、なぜ国民から見捨てられたか検証してきた。先祖返りすればすぐに支持を失う。新しい党にしていく。「経済や暮らしを何とかしてほしい」という声を一番感じた。若者や女性の雇用確保、所得拡大が最優先課題だ。小手先では競争力を立て直せない。ありとあらゆる政策を動員する。

◆郷土活性化へ頑張る◆【村上誠一郎氏の話】
 長く厳しい選挙戦だったが、戦い抜くことができて皆さんに感謝している。感無量だ。愛媛の素晴らしい歴史や特産品などをうまくブランド化し、全国から観光客を呼び込み、県内の雇用が確保できればと思う。築き上げてきた人脈と経験を生かし、日本の再建と郷土の活性化のために頑張りたい。

◆敵は3年前の自民党◆【白石徹氏の話】
 何をおいても景気回復。地域に軸足を置き、生の経済を知った者として、国の政治で訴えていく。地域を活力あるものにしていかなければ、この頂いた議席に報いることにはならない。私の敵は、3年3カ月前の自民党。日本再生のため、自民も民主も、知事も市長も、みんなで政治を立て直していきたい。

◆TPP 交渉自体反対◆【山本公一氏の話】
 南予に生まれ育ち、ふるさとを愛する気持ちが分かってもらえた。民主政権に対する失望の声は多く、県民は今回の選挙で安定した政府を選んだのだろう。
 政治を通し、南予の基幹産業の魚類養殖やミカンをお手伝いしたい。TPPは日本へのメリットはないとの思いが強く、交渉すること自体に反対する。

◆国政は基本中立◆【中村時広知事の話】
 池本俊英さんには、松山市を良くしようとともに改革の道を歩み、地方の現場を知る強さを発揮できればと期待していた。いろいろな見方があるが、僕自身、国政は基本的にニュートラル。池本さんだからエールを送らねばとの一点だけ。今回の選挙応援に「政治生命を懸けている」との発言については、全ての事に政治生命を懸けており、毎日の決断に対する心意気の話。今回の結果を受けての(自身の)行動はない。

桜内・西岡氏(維新)復活 自2・民1・公1 比例四国(2012年12月17日)

 比例四国(定数6)の議席は自民、日本維新の会が各2、民主、公明が各1となった。前回2009年に比べ自民は増減なし、民主が2減、維新が初陣ながら2議席を獲得し、公明は1議席を死守した。県関係では、いずれも維新新人で愛媛4区の桜内文城氏(47)、愛媛2区の西岡新氏(39)が復活当選した。
 自民は全13小選挙区の候補者が重複1位。民主前職との接戦に敗れた香川2区の新人瀬戸隆一氏(47)が復活。比例単独14位の元職泉原保二氏(71)も当選した。
 民主は9小選挙区に擁立した全員が重複1位。自民前職に届かなかった香川1区の前職小川淳也氏(41)が復活した。公明は比例単独1位の前職石田祝稔氏(61)が議席を守った。

◆国家経営の形変える◆【桜内文城氏の話】
 小選挙区での勝利を目標に努力してきたが、本当に悔しい。維新への風はなかったと思う。むしろ逆風だった。雪辱を期して次は勝てるようにしたい。参院でも頑張ってきたが、これまで以上に予算や公会計改革などに取り組み、国家経営の形を変えていく。地元のためにしっかり仕事をしていきたい。

◆地獄から天国の気分◆【西岡新氏の話】
 敗戦を考えていたので、地獄から天国へ行ったような気分。国政では第一に国会議員の定数削減に取り組みたい。国政の「ねじれ問題」は、同じような性格を持った2院制が原因で、1院制にする必要がある。選挙中、ふるさとの活気が低下していると実感した。もう一度盛り上げるため必要な課題に取り組む。

県内投票率 低調59・56% 小選挙区(2012年12月17日)

 16日投開票の衆院選で、小選挙区の県内投票率は59・56%となり、前回を11・35ポイント下回った。
 小選挙区比例代表並立制導入以降では、2003年選挙に次ぎ2番目に低い投票率となった。
 性別では、男性60・16%、女性59・03%。選挙区別では、1区58・06%▽2区58・89%▽3区56・65%▽4区66・24%。最高は松野町の76・79%、最低は四国中央市の53・11%だった。
 当日有権者数は118万4972人、投票者数は70万5723人。期日前投票は17万7572人、不在者投票は8086人の計18万5658人で、事前に投票した人は前回に比べ3万5534人減った。

一覧はこちら

ページトップへ戻る
 
Copyright(c) The Ehime Shimbun Co.,Ltd. All rights reserved.
掲載している記事、写真などを許可なく転載、複製などに利用することはできません。
プライバシーポリシー著作権・リンク
愛媛新聞社のウェブサイトについてのご意見は、氏名・連絡先を明記のうえ、愛媛新聞社へ。