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最終更新:2012年12月17日(月) 23時53分

シリア政府軍、難民キャンプを空爆

シリア政府軍、難民キャンプを空爆

 内戦が続くシリアで16日、政府軍が反体制派が勢力を拡大している首都ダマスカス郊外のパレスチナ難民キャンプを爆撃しました。

 シリア政府軍は16日、パレスチナ難民が住む首都ダマスカス郊外のヤルムーク難民キャンプを空爆し、ロイター通信によりますと少なくとも25人が死亡しました。

 パレスチナ難民は当初、シリア内の紛争から距離をおいていましたが、ヤルムーク・キャンプでは、反体制派が入り込んだため先月末ごろから戦闘が波及。パレスチナ難民の間でも、アサド政権側につく武装勢力と反体制側の武装勢力に分かれて戦闘が起きたほか、シリア政府軍による砲撃も行われました。

 パレスチナ自治政府のアッバス議長は空爆を非難、シリア内の各勢力に対して「パレスチナ人を戦闘に巻き込まないで欲しい」と訴えました。

 シリア国内には、1948年のイスラエル建国以来、パレスチナ難民が住んでいて、その数は現在50万人といわれています。歴代のシリア政府は、難民の保護を行う一方でパレスチナ武装勢力を支援。今回、アサド政権側に付いて戦っているのはそのうちの一つ、パレスチナ人民解放戦線総司令部派とみられています。(17日23:05)

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