三瓶山の噴出物や堆積物(約7万年前〜4千年前)が重なった地層。中村唯史さんが指している部分が、約4千年前に噴出した火山弾=大田市三瓶町 |
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【斉藤智子】大田市から飯南町にわたる「三瓶山」(主峰・男三瓶山1126メートル)は、約10万年前に活動を始めた中国地方で最も若い活火山だ。活動度は低いが過去の大噴火では噴出物が広範囲を覆っており、強大なエネルギーを秘めている。火山活動でできたもろい地質や地形は、土砂災害の危険性があるという。
三瓶山が最後に大噴火したのは約4千年前。国の火山噴火予知連絡会による活火山の定義が2003年、それまでの「過去2千年以内に噴火」から「1万年以内」に改められたことで、活火山に加えられた。
気象庁は12月から来年3月に、活火山認定後初めての観測をする。平常時の状況を把握し、データを蓄積するのが目的で、利尻山(北海道)、榛名山(群馬県)など活動度が低い火山を順に調べてきたという。