小沢昭一さん　葬儀・告別式

　１０日に前立腺がんのため８３歳で死去した俳優小沢昭一さんの葬儀・告別式が１５日、東京都新宿区の千日谷会堂で営まれ、俳優の中尾彬（７０）と池波志乃（５７）夫妻ら、親交のあった関係者ら約５００人が参列した。生前に「残った方が弔辞を読もう」とお互いに言い合っていたという親友の俳優加藤武（８３）が、約束通り弔辞を読んだ。

　加藤は「やりたいことはいっぱいあったんだろう？　私もやりたいことがある。これを済ませたら、すぐ行くから。待っててちょうだい、のこころだぁ」と、小沢さんの代名詞的なラジオ番組「小沢昭一の小沢昭一的こころ」のエンディングの決まり文句で締めくくった。

　取材に応じた池波は「１５歳で女優の第一歩というときに支えてくれた。シャイで照れ屋で、いつも周りを気遣う方でした」と優しかった小沢さんをしのんだ。４０年以上の親交があるという木の実ナナ（６６）は「生涯女優を貫いて、と言われたことがある。きょう『貫きます』と伝えました。亡くなったとは思わない。放浪の旅に出ているのだと思います」と涙をこらえながら語った。